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2022(令和4)年10月 今月の聖語・言葉について 2022年10月01日(土)10時00分

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今月の聖語・言葉を紹介します。

今月の聖語 ・・・ 正門聖語板
今月の言葉 ・・・ 教室掲示

【今月の聖語】
人の生を受くるは難く やがて死すべきものの 今生命(いのち)あるは 有り難し『法句経』
 
 釈尊の教えに次のようなものがあります。
 ある時、釈尊は大地の砂を手にすくい、弟子たちに次のように質問しました。「この手のひらの砂の数と大地の砂の数は、どちらが多いでしょう。」この問いに対し、弟子は答えました。「もちろん大地の砂の数の方が多いです。」すると釈尊は、静かにうなずかれて、「その通りです。この世の中に生きているものは大地の砂の数くらいたくさんいるけど、人間としていのちを恵まれるものは、手のひらの砂の数ほどわずかなものだよ。」と答えられました。
 この世には多くの生物が生きており、その中で、今人間として生きていることの有り難さ、不思議さを改めて実感させられます。
数え切れないほどのご縁で人としてこの世に生まれ、そして限りある「いのち」を今こうして生きています。普段過ごしている一日が、実は大変尊いものだと再認識させられる言葉だと思います。

【今月の言葉】
見えないところで つながりあって生きているのは 竹だけではない 東井義雄

 みなさんは普段の生活の中で竹を目にすることがありますか。竹は地中の地下茎によって繁殖します。多くの竹林は、もとは一本の竹を植え、次々に地下茎をのばして大きな林になりました。つまり、何十本もの竹があっても一つの植物体だと言うことができるでしょう。
 私たちのあり方に重ねてこの言葉を味わってみてください。竹の地下茎のように様々な人とのつながりがあり、その「おかげさま」で今の暮らしがあります。もちろん、人だけでなく自然や動植物などの支えの中にも生かされているのです。
 つい目に見えるつながりには目が行きがちですが、自分自身が気付かず、目に見えないところでもしっかりと支えられて私たちは生かされているはずです。改めて広い視野であなた自身のつながりを振り返ってみてください。また、このつながりや支えに気付いたとき、周囲にどのような行為がとれるか考えてみてください。 合掌