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ネイチャー部 京都府私立中高理科研究会 夏季現地研修会に参加してきました 2023年08月20日(日)12時40分

 8月18日・19日の二日間,京都府私立中高理科研究会主催の夏季現地研修会に,ネイチャー部員5名と顧問1名で参加してきました。
 元々この行事は毎夏に行われていたものですが,コロナ禍による三年間のブランクを経て,ようやく今年実施となったものです。
今回の研修地は,長野県の中部山岳国立公園内の上高地と乗鞍岳です。

 一日目は朝7時30分に京都駅前をバスで出発し,13時ごろに上高地に到着しました。平日ではありましたが,夏休み最後の週末前でもあり,上高地の名勝「河童橋」周辺は多くの観光客で賑わっていました。
 午後は現地のガイドの方の案内で,上高地の地形やさまざまな自然の説明を受けながら,梓川右岸の森の中をゆっくりと歩きました。

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 折り返し地点の明神池の辺りから小雨が降り始め,帰りの左岸ルートでは時折雨脚が激しくなる中を,急ぎ足で帰路につきました。河童橋からのスタート時には青空が広がっていたのですが,山の天気が急変することを実感する良い経験になりました。
乗鞍高原の宿舎に入り,食事と源泉100%のかけ流しの温泉で一息ついた後で,宿舎のすぐ近くで星空の観察会を行いました。
京都では見ることの難しい,天の川を含めた満天の星空に,生徒たちは歓声を上げていました。

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 二日目はバスで一気に標高2702mの畳平まで上がり,そこから乗鞍岳の最高峰である剣ヶ峰(3026m)を目指して登山を開始しました。
 この高度になると,高木が生えることができない「森林限界」を超えています。登山ルートの両側に広がる高山植物の花々を見ながら,ゆっくりと山道を上がっていきました。
 最後は尾根伝いのガレ場を這うように登り,1時間半ほどで剣ヶ峰の頂上に到着しました。
 途中からはガスが出て(雲の中),まわりの風景はあまり見えなかったのですが,全員が頂上に集合した時に奇跡的に雲が晴れ,生徒たちも頂上からの景色に歓声を上げながらしきりにシャッターを切っていました。

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 そこからゆっくりとバスターミナルまで戻り,乗鞍観光センターで昼食を取った後,最後の研修地である番所大滝に向かいました。
番所大滝は乗鞍三大大滝の中で一番大きく,落差40m・幅11mの非常に迫力のあるものです。これも生徒たちはしきりに水しぶきをあげる滝の姿をカメラに収めていました。

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 帰路は渋滞もなく順調で,予定の午後9時より1時間早く京都駅前に到着することができ,その場で解散となりました。
 二日間で大変密度の濃い体験ができ,生徒たちにとって非常によい研修会になりました。詳細は学園祭の展示で報告する予定です。

ネイチャー部 宇治川ツバメ塒(ねぐら)入り観察会をおこないました 2023年07月31日(月)09時35分

先週27日木曜日の夕方から、宇治川の河川敷にて、恒例のツバメの塒(ねぐら)入りの観察会をおこないました。

ツバメは初夏にかけて、人家の軒下などに巣がけをし、夏の終わりには東南アジア方面へ(遠い場合はオーストラリアにも!)渡りをする習性があります。
巣を離れたツバメたちは、河川敷のヨシ原に集まって夜を過ごし、日中は渡りの体力をつけるために盛んに餌となる昆虫を食べに飛び回ります。
日没前になると、あちこちから多くのツバメたちが河川敷上空に集まり、日没とともに順にヨシ原に飛び込んでいく姿が見られます。これが「ツバメの塒(ねぐら)入り」です。

京阪の観月橋駅に夕方6時前に集合し、そこから観察地点の堤防まで20分ほど歩き、ツバメの来るのを待ちました。

今回は、京都の西と東で雷雲が発生していたため、雨雲レーダーと目視で天候の変化を慎重に判断しながらの観察になりましたが、幸い観察地の周辺には雷雲は発生せず、東西で時々生じる雷光も自然現象の観察の対象になりました。

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昨年は観察が8月下旬だったため、上空を群れて飛び回る姿はあまり見ることができなかったのですが、今回は多くのツバメの群舞を観察することができました。
(下の写真をクリックすると見える小さな黒い点がすべてツバメです)

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生徒たちも、上空に次々と集まるツバメの群れに歓声を上げ、しきりにその様子をカメラに収めていました。
ツバメたちが塒に入り終わる頃には、コウモリがあちこちで飛びはじめ、その頃に少し雨が降り始めたため、撤収し帰路につきました。
7時半過ぎに観月橋の駅に戻り、その場で解散となりました。

今回の観察会の内容は、昨年と同様に、文化祭のネイチャー部の展示で報告する予定です。

ネイチャー部 飼育生物が殖えています 2023年05月09日(火)17時33分

ネイチャー部では、メダカ、グッピー、金魚、アカハライモリ(親・子)、アフリカツメガエル、プラナリアなどを継続して飼育・観察しています。

これも継続して交流のある、高槻のJT生命誌研究館から、アフリカツメガエルのオタマジャクシを譲っていただいて飼育しています。
オタマジャクシは最初は数が多いですが、徐々に減っていきます。
そのうちほんの数匹だけがカエルに変態します。

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また、水槽のコケや藍藻を食べてくれる「水槽の掃除屋さん」のヤマトヌマエビを、しばらく前からメダカの水槽に入れていたのですが、ある日部員が卵を抱いているエビを見つけてくれました。
調べてみるとこのエビは、卵から稚エビの段階は汽水域(海水と川の水が混じり合うところ)で生育するらしく、人工繁殖は非常に難しいようです。

部員たちと相談して薄めの人工海水を作り、卵を抱いたエビをその中に入れておいたところ、今日、卵から多数の稚エビが生まれているのを確認しました。

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これから塩分濃度を徐々に落としていき、最後は淡水にするようですが、さて、うまくいくかどうか、期待と心配を抱えながら観察を続けることになります。

ネイチャー部 東山の自然観察会に参加しました 2023年05月01日(月)09時39分

4月29日(土)に、京都府私立理科研究会による春の自然観察会に、本校のネイチャー部員3名が参加しました。

朝9時に京都女子大学上の豊国神社に集合し、ルートの説明を受けた後、他校の生徒や先生方と一緒に、京都急行バスの車庫裏~東山トレイルに合流~出発点に戻るルートで1時間半ほど山道を歩きました。

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最初はやや急な登り道を歩きながら、道沿いの倒木で、山地の地面が意外に浅いことや、コシダ、ウラジロシダ、キジノオシダなどの下草を観察しました。
特にこの時期は、ウラジロシダの新芽が一斉に「Y」字型になっている姿が見られ、参加した生徒たちは興味津々で観察していました。
その後、天然林と人工林のようすの違いや、ヒノキとスギの見分け方、カクレミノの葉の形や、葉の裏に文字が書けるタラヨウ、アオキの赤い実などを観察しました。
帰りのルートでは、所々でヤマツツジの花が見られ、道沿いのお地蔵様や昔の泉の史跡「曼荼羅泉」を確認し、出発地点へ戻りました。

短時間の観察会でしたが、近年京都周辺の山で多くなっているシイの花の匂いを嗅ぎ、天然林と人工林の違いから、人間の生活と里山の関係を考えるなど、いろいろ学ぶことの多い良い機会になったと思います。

ネイチャー部 生命誌研究館との打ち合わせと東山自然観察会をおこないました 2022年10月16日(日)16時20分

 ネイチャー部の活動として、15日にJT生命誌研究館との打ち合わせ、16日に東山での自然観察会をおこないました。

 まず、生命誌研究館との打ち合わせですが、以前よりアフリカツメガエルやプラナリアを譲渡していただき、特にプラナリアについては共同研究を計画しています。
 その一環として、15日にはこれまでの実験データの分析と、今後の実験の内容についてクラブの生徒を交えて議論しました。今後は遺伝子の解析なども含めて、どのような展開になるか非常に楽しみです。

 翌16日の午前中は、京都の東山区の山中で、自然観察会をおこないました。

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 京都女子大東側の豊国廟の南側から山中に入り、ゆっくりと歩きながら周囲の植物を観察しました。
 クスノキ、カクレミノ、リョウブなどの広葉樹林を抜け、ヒノキとスギの植林帯に入り、点在するアカマツや、下生えのキジノオシダやウラジロなどを確認しました。

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 コースの終盤には、部の先輩が設置作業を手伝った看板を見て、昔に湧き水が出ていた遺構も確認しました。

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 今回は短時間でしたが、充実した観察会になりました。学校から便の良い場所ですので、季節を変えて定期的に実施したいと思います。

ネイチャー部 文化祭展示をおこないました 2022年09月12日(月)11時22分

先週の9日と10日の文化祭で、ネイチャー部は生物実験室で飼育生物や普段の活動についての展示をおこないました。

アフリカツメガエルの成体と幼体(オタマジャクシ)、アカハライモリ、メダカ、キンギョ、グッピー、プラナリアなどの生物、過去の観察会での採集物や作成した標本、8月末に実施したツバメの塒(ねぐら)入りのレポートなどを展示しました。

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また、これまでに見学・研修会などでお世話になっている、高槻の「JT生命誌研究館」から、出張展示「いのち愛づる館の物語」をお借りして、研究館のリーフレットやペーパークラフトと一緒に展示しました。

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また、体験コーナー「植物の葉脈標本を作ろう」では、用意したキンモクセイの葉から、葉脈標本作りを体験してもらい、できあがった標本をしおりにして持ち帰ってもらいました。

新型コロナウイルス感染拡大予防のため、来校者は各ご家庭1名に限定されている中で、本校生徒と合わせて二日間で424名の方に入場・見学していただきました。
来場していただいた方々には、この場をお借りして御礼させていただきます。ありがとうございました。

ネイチャー部 宇治川ツバメ塒(ねぐら)入り観察会をおこないました 2022年08月29日(月)10時11分

昨日28日の日曜日の夕方から、宇治川河川敷でツバメの塒(ねぐら)入りの観察会をおこないました。
コロナによる行動制限のため、クラブとしては本当に久しぶりの野外観察会になります。

ツバメは初夏にかけて、人家の軒下などに巣がけをし、夏の終わりには東南アジア方面へ(遠い場合はオーストラリアにも!)渡りをする習性があります。
巣を離れたツバメたちは、河川敷のヨシ原に集まって夜を過ごし、日中は渡りの体力をつけるために盛んに餌となる昆虫を食べに飛び回ります。
日没ごろになると、あちこちから多くのツバメたちが集まり、順にヨシ原に飛び込んでいく姿が見られます。これが「ツバメの塒(ねぐら)入り」です。

京阪の観月橋駅に夕方6時前に集合し、そこから観察地点の堤防まで20分ほど歩き、ツバメの来るのを待ち構えました。

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本来はツバメが最も多く見られるのは7月下旬から8月上旬がピークのため、どれぐらい見ることができるのか心配でしたが、日没とともにツバメが少しずつ舞い始めました。
当日は非常に天気も良く、観察には絶好の条件でしたが、風が強く、少し肌寒く感じるぐらいでした。
ツバメたちも、通常は一度河川敷の上空を群れて飛び回るのですが、風を避けるためかその行動は見られず、堤の上を低く飛んで直接ヨシ原に飛び込んでいきました。
生徒たちは、自分の真横をツバメたちが次々に横切っていく様子に驚き、歓声を上げていました。
ツバメたちが塒に入り終わる頃には、コウモリがあちこちで飛びはじめ、その姿を見ながら帰路につきました。
7時半には観月橋の駅に戻り、その場で解散となりましたが、今年度初めての自然観察会として大成功で終えることができました。

今回の観察会の内容は、9日・10日の文化祭で、ネイチャー部の展示の一部として発表する予定です。

ネイチャー部 高校クラブ体験と中学オープンキャンパスの御礼 2022年07月12日(火)17時10分

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7月9日土曜日の高校クラブ体験では,中学生と保護者の方が来校され,ネイチャー部の生徒たちが,飼育している生物や部の活動について丁寧に説明していました。

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また,ハプニングとして,翌日の中学オープンキャンパスで予定していた葉脈標本づくりのテスト作業を部員たちが進めていたところ,「やってみたい!」という生徒さんの希望に急遽対応する,という場面もありました。

10日の中学オープンキャンパスでは,教員主導の「楽しい理科実験」で,部員たちがスタッフとして小学生の対応に大活躍してくれました。

二日間の学校イベントに参加していただいた皆様,ありがとうございました。この場をお借りして御礼申し上げます。

ネイチャー部 久々の校外活動です 2022年05月30日(月)10時22分

 近年のコロナ禍による行動制限も緩和され、ネイチャー部の活動も校内での生物飼育や観察に限られていましたが、本当に久しぶりに校外での活動を再開することができました。

 今回はその第一弾として、これまで10年来の行き来のある、高槻市の生命誌研究館での見学と研修を行いました。
 今回の参加生徒は中高合わせて8名,館内入り口で検温した後,館内の見学に移りました。

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 館内の展示物をざっと説明し、見学の際の注意事項を伝えた後、生徒たちは関心をもったコーナーで、熱心に生き物を観察したり、展示の説明を読んだりと、思い思いに時間を過ごしていました。

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中でも、生徒たちはやはり実際の生きものへの関心が強く、肺魚やナナフシ(昆虫)などのようすに熱心に見入っていました。

 今年度初めての校外での活動は無事終了しました。また,状況を見ながら,徐々に活動を広げていきたいと考えています。

ネイチャー部 ヒイラギの葉脈標本 2021年02月06日(土)14時35分

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 今年は暦の関係で124年ぶりに節分が2月2日になりました。
 節分と言えば,「鬼は外,福は内」の豆まきや,ヒイラギの枝に焼いたイワシの頭を刺して玄関先に飾る「柊鰯(ひいらぎいわし)」の風習があります。

 ネイチャー部としては,そのヒイラギをそのまま捨てるのはもったいない!と実験と観察の材料として取っておきました。
 というのは,ヒイラギの葉は葉脈標本の材料として有名で,この機会を逃さずにさっそく標本化してみることにしました。

 10%の水酸化ナトリウム水溶液で10分ほど葉を煮た後,水で充分に洗い,薬品で柔らかくなった葉肉を丁寧に歯ブラシで取り除きます。
 で,上の写真のようになりました。

 予想通り,細かい脈まできれいに残ってくれました。
 クラブでは,部員たちと相談して,ラミネーターで栞にしたり,レジン樹脂に封入したりと,このあとがまたいろいろ楽しみです。

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