HEIAN BLOG 平安保護者会ブログ

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平安会秋の研修会 2012年10月18日(木)19時01分

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昨日は、「京私学保連」の研修会。
そして、今日は平安会の研修会でした。
平安会として、この時期に研修会を行うことは久しぶりのことになります。

本部役員としては、今春の理事会でこの研修会への賛同を頂いてから後、秋の研修会実現に向けて準備をしていました。
研修の候補地として幾つかリストアップし検討した結果、最終的に「龍谷ミュージアム」と「志ば漬の里」を研修先として選定しました。
果たして何人の保護者の方々が研修に参加してくださるのか、期待と不安で一杯でしたが、ふたを開けてみると70人以上の保護者の方が研修に参加してくださることになり、本部役員としてはほっと胸をなで下ろしたところでした。

さて、研修は午前10時から龍谷ミュージアムで始まりました。当ミュージアムでは現在「絵解きってなーに」というテーマで絵解き展をやっています。
このブログをご覧になっている方々も”絵解きってなーに?”という状態だと思います。かくいう私も”絵解きってなーに?”であり、正直なところあまり分かってはおりませんでした。
内容についてはこちらをご覧になるのが早道です。
と言っても、せっかくミュージアムを訪問するのですから、生の声でご解説頂きたいと考え、保護者の方々にはミュージアム観覧の前に、約15分にわたって学芸員の方から絵解きとは何かというレクチャーを別室で受けて頂きました。それから展示物を観覧して頂く方が理解が早まり、深まると考えましたが、実際その通りではなかったかと思います。
ミュージアム内では、展示だけでなくシアタールームで、『十王図』と『熊野観心十界曼荼羅』という二つの絵解きをされていたので、こちらも私たちの理解を助けてくれました。
こういった甲斐があってか、観覧された保護者の方々の感想も好意的なものが多かったように思います。
「今度は息子も連れてきて彼にも見せてあげたい」とか。「これで法事の時のお坊さんの話が少し理解できるかも知れないな」どという意見もありました。
終了後、アンケートを回収させていただきましたが、そこにも仏教を身近に感じることができるようになったということが書かれてあったりしました。
実は、これほどの反応は意外でした。「絵解き」というテーマは布教活動とつながっている側面もあるため、敬遠されてしまうのではという危惧もあったのです。
しかし、それが危惧のうちに終わったのは、恐らく、展示内容が国宝も含む、重要文化財の数々でしめられており、宗教を超えた日本文化としての側面を備えていたせいではないかと思えました。

続いて、私たちは龍谷ミュージアムを後にし、大原の「志ば漬の里」を目指しました。

皆さんは、「京の三大漬物」というのはご存じでしょうか。
答えは、「すぐき漬」、「千枚漬け」、そして今私たちが目指している「しば漬け」なのだそうです。
こちらには「志ば漬の里」と称して、漬け物の製造工程が見学できる施設があります。また、熟成館というまさにしば漬けが乳酸発酵によって熟成されていく工場が見学でき、保護者の方々も楽しみなお漬け物が堪能できる食事の施設もあるのです。
工場見学では、その清潔な製造工程に感心し、熟成館では、その伝統と歴史に感心された保護者の方が多かったようです。

午前中は龍谷ミュージアムで仏教の片鱗に触れ、午後は大原で日本三大漬け物と、歴史と自然に触れました。
秋の研修会に相応しい一日となったのではないでしょうか。
龍谷ミュージアムの皆様、志ば漬の里の皆様、今回は大変お世話になりました。

*写真1:龍谷ミュージアム内覧会の様子。年に数回特別展が始まる前にはこうして関係者を集めたセレモニーがあるそうです。
*写真2:漬け物工場内部。興味深げに見入る保護者の方々。
*写真3:熟成館正面
*写真4:熟成館内部。巨大な漬け物石を前に工程の説明などを受けました。

平成24年度平安会会長 木脇和政