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平成30年度入学式 2018年04月10日(火)16時39分

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4月5日(木)、龍谷大学付属平安高等学校中学校の入学式が挙行されました。
浄土真宗本願寺派社会部長 白川 了真 様、龍谷大学 学長 入澤 崇 様、平安同窓会 会長 藤松 喜久次 様ならびに平安保護者会 会長の寺田 崇雄 様はじめ多数のご来賓列席の下、厳粛な雰囲気の中でのすばらしい入学式でした。
式辞を紹介して、入学生にお伝えした私の思いの一端を紹介いたします。

□ 入学式式辞(中高それぞれの式辞を編集)

 春爛漫、まさに春の花が咲き、光に満ち満ちた時候となりました本日、ただいまは高等学校新入生419名、中学校新入生92名の龍谷大学付属平安高等学校中学校への入学を許可いたしました。
 新入生の皆さん、本校へのご入学、本当におめでとう!
 保護者の皆さま、ご子息ご息女のご入学、まことにおめでとうございます。
心よりのお祝いを申し上げますとともに、教職員一同に成り代りまして皆様方への歓迎の意をお伝えさせていただきます。
 申し上げるまでもなく、この龍谷大学付属平安高等学校中学校は、創立以来142年目を迎える浄土真宗本願寺派の宗門校で、その建学の精神は、生きとし生けるもの全てを、迷いから悟りへと転換させたいという阿弥陀仏の誓願を旨とする「浄土真宗の精神」です。本校は、阿弥陀仏の願いに生かされ、真実の道を歩まれた親鸞聖人の生き方に学び、「真実を求め、真実に生き、真実を顕かにする」ことのできる人間を育てます。
 この建学の精神を校是とし、これを実現するための日常の心得として、
ことばを大切に じかんを大切に いのちを大切に
という三つの「大切」を掲げ、これらを本校生徒の“心”とし“生き方”といたします。
 「ことば」とは、南無阿弥陀仏の名号を唱えることによって、阿弥陀様から「必ず救いとるゾ!」 と呼びかけられ、誰もが等しく仏に願われた存在であることに気づかされることで、したがって他人に投げかける言葉は 思いやりに満ちたもの であらねばなりません。
 「じかん」は、諸行無常という言葉があるように絶えず変化し決して永遠のものではないということです。したがって 生きているこの今を大切にしてほしい という思いをこめています。
 「いのち」は、阿弥陀様からいただいもの。だからこそ これ以上ないほどに大切にしてほしい と願っております。
 さて、これから始まろうとする平安での3(6)年間。新入生の皆さんは、どのような学校生活を思い描かれているでしょうか。
 子供から大人へ、未成年から成人へという、永い人生の中でも一番に起伏と変化にとんだ、かけがえのない3(6)年間となるはずです。
 私たち教職員は、「魅力ある、奥行深い、幅広い授業」で皆さんを魅了したいと思っております。学ぶことの楽しさ、大切さを深く感じ取り、如何に自分が無知であるかを自覚することによって、新たな知への貪欲なまでの探究心を持ち続けてください。本校校歌の締めくくりにも「おおはげめよ、はげめよ、われら学の徒」とあります。
 さらに、私は「文武を併修して、両道を極める」こともお願いしたいと思います。本校では、その力量が全国レベルに達したものも含めて数多くの運動系、文科系の部活動に、大勢の生徒達が青春という花を咲かせています。どうか新入生の皆さんも、正課活動の授業に全力を傾注することを基本としながらも、放課後の学園生活を部活動に費やし、与えられた資質や能力を、自分自身の興味・関心に応じて、多方面に開花させていただきたいと思います。併せて、両道を極めることが如何に困難であるかということも実感して、活躍する先輩たちへの尊敬の念を持ち合わせていただければ、君たちの人間力にもさらに向上が見られるのではと期待しています。
 長いようで短い3(6)年間になるかとは思いますが、高校三年生にもなり、満十八歳の誕生を迎えると、君たちは「成人者」と認められ、保護者の方々や私たち教職員と同等の憲法上法的な権利を保障され義務を負うこととなります。すなわち、君たちの精神的な成長には個々万別の差異はあるとしても、社会的には「成人・大人」として処遇され、自らの人生にも自らが大きな責任を負うこととなるわけです。中学から高校にかけての期間は最後のチャンスです、人生という永い道のり中での一番の充実期という「遠い未来」を見据えて、自己の将来設計をいかに実現していくかということの。そして、高校卒業時という、たちまちの「近い将来」にどのような進路設計を立て、平安の教育の成果とともにそれをどのように実現していくのか。私たちは、君たちの進路実現を、君たちが学ぶ専門コースの目的に応じて龍谷大学や難関大学への進学で図りたいと決意しています。「遠い未来」を見据えて「近い将来」の目標を達成する。この君たちの自律的で主体的な営みへの指導・援助に、平安は全力を注ぎ、平安の命運をかけたいと思います。
結びに、保護者の皆様方に再度のお祝いを申し上げ、本校が展開いたします学校教育へのご協力と、皆様方の慈愛に満ちた家庭教育との相乗で、本日ご入学の生徒の皆さんが、この平安での学びを通じて大きな成長を遂げられますことを念じ申し上げ、式辞といたします。