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やっと、ヤット、生徒が登校しました! 2020年04月10日(金)18時38分

写真4月10日(金)、やっと、ヤット、龍谷平安に生徒が登校してきました。35日ぶりのことです。午前中は高校生の、午後は中学生の始業式を行いました。入学式を申し訳なくも中止した新入生は、この日がおニューの制服を着ての初めての登校日です。全員マスク姿、校門や教室では消毒液での除菌、肌寒い一日でしたが教室の窓は全開!新クラス、新しい担任の先生!キャーキャーギャーギャー、これが学校です。涙が出そうでした。

この生徒たちの姿も、5月7日まで、また見られません。

サクラ満開、はる爛漫。
なのに前途はまったく見通せません。

始業式の私の「式辞」は、次のとおりです。

3月7日以来の全校生徒の登校日となりました。本当に長い間、皆さんと出会うことなく本日に至りました。
皆さん、お元気でしたか?ご家族の方々も大丈夫でしたか? 元気に満ちた皆さんに、本当に出遇いたかった、正直な私の気持ちです。
先ずは、新入生の皆さんにお話をします。
入学生の皆さん、創立以来144年目を迎える歴史と伝統の龍谷大学付属平安高等学校・中学校へのご入学、誠におめでとうございます。心よりお慶び申し上げます。
本年度は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて、やむなく入学式の挙行を中止とさせていただきました。入学生の皆さんを在校生共々、学校を挙げてお迎えしようと思っておりましたのに、本当に残念でなりません。
本校は、1876(明治9)年、滋賀県彦根市に開校された「金亀教校」をその淵源とします。学校創立以来、建学の精神を「浄土真宗の精神」とする、浄土真宗本願寺派の宗門校です。校名は、1909(明治42)、宗祖親鸞聖人の650回大遠忌を記念して、その校地を京都・七条大宮に移転したことに因みます。
新入生の皆さんは、一時も早くに、名実ともに、歴史と伝統の全国に名だたる龍谷平安の凜とした生徒に成長されますように心から願いあげます。
さて、全校の生徒の皆さん、中高合わせて1,595名の生徒数で、龍谷平安は、本日を機に学校を始業します。しかしながら、明日から5月6日までは、引き続いて臨時休校措置を取らざるを得ません。来週からの登校日も中止せざるを得なくなりました。本日、このことを記した保護者の皆さまへのお知らせの文書を持ち帰っていただきます。折角、本日に貴重な全校生徒の出会いの場をもつことができましたのに、次回の出会いは5月7日となるわけです。
 本年度の『生徒手帳』の見開きに、私は「利他」と記しました。意味は「他人を利する」、定義は「社会通念に照らして、困っている状況にある他者を援助する行動で、自分の利益を主な目的としない」ということです。本校で出遇いあった生徒の皆さんが、自分という存在は仲間を支え幸せにする、そのためにあるのだと思って欲しいのです。絶えず自らを省みて、自分はクラスの友達を、またクラブの仲間を幸せにしているだろうかと問いかけて欲しいのです。
「自省」そして「利他」、凜として思いやりに満ちた生徒への成長を、このような社会情勢であればこそ、例年にまして期待したいと思います。
それでは、感染予防には十二分に注意して、予防しきることが、あなた方の一番大切な方々の命と幸せを守ることになるということをよく理解して行動してください。
5月7日には、こうして皆さん全員と再会できますことを、本当に心の底から願い上げて、本日の式辞といたします。くれぐれもご縁あるすべての方々の命を守る行動を忘れないでください。