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ぶつかり稽古 2021年08月28日(土)17時24分

 夏休みもあれよあれよという間に終わってしまいましたが、充実していましたか。学習・クラブ活動・ドラゴンゼミなど、真剣に取り組んだ人には必ず何かの力がついていますから……。
 さて、学校生活もスタートしました。何といっても、まず文化祭を成功させることです。オンライン文化祭ですが、大いに発憤してもらって、いいものを作り上げてもらいたいものです。準備が着々と進んでいるクラスもありますが、なにせ一日一日時間との戦いです。意欲的に取り組んでくれることを期待します。
 若い世代の合言葉、ベストワードは「好きなことを楽しむ」ということでしょう。本来、文化祭は「好きなことを思い切り楽しむ」最高のステージでしょう。悔いのないよう打ちこんでやってほしいと思います。ただし、一つ注文があります。それは相撲でいう「ぶつかり稽古」をしてほしいということです。どういうことかと言いますと、それぞれのクラスメイトと一緒にやっていくわけですが、何事にも衝突や紛糾をおそれずに一歩前へ出る姿勢でやってほしいということです。前へ出れば、それだけ自分の責任も重くなります。意見が食いちがえば、感情的なしこりが残るかもしれません。友だちを傷つけることも、逆に自分が傷つくこともあるかもしれません。人間は、お互いどうしようもなく欠点だらけなのです。立派に、フェアに振る舞おうと思っていても、いつも愚かな過ちを犯すものです。しかし、お互いの過ちのくり返しの中で、他人への思いやり、自分の打たれ強さを育てていくのです。一歩前へ出たお互いが自分をさらけ出して、肉声で語り合うのです。自分の本当の声で、意見や感情をぶつけ合い、熱い関係を結ぶのです。お互いが自分の内側をオープンにすることで、信頼性と親密性が生まれます。文化祭で自分たちの作品を作りあげるという共通の目的があります。その目的にかける情熱さえあれば、途中での対立や反目など必ず乗り越えられるものです。お相撲さんは毎日ぶつかり稽古で強くなるのです。ぶつかり稽古をしないで強くなれるお相撲さんはいないと思います。みなさんも、同じです。人と人とのぶつかり稽古で、人として強くなっていくのです。熱中してやった者にのみ喜びはやってくる、ということです。