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2020(令和2)年4月 今月の聖語・言葉について 2020年04月01日(水)09時00分

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 今月の聖語・言葉を紹介します。

今月の聖語 ・・・ 正門聖語板
今月の言葉 ・・・ 教室掲示

□今月の聖語
遇いがたくして 今遇うことを得たり 『教行信証』

 この言葉は、親鸞聖人が書かれた『教行信証』に出てくるもので、親鸞聖人ご自身が尊敬すべき師に出遇えたこと、そして真実の教えを聞くことが出来たことへのよろこびを述べられています。
 親鸞聖人はここで「遇」という字を用いていますが、この字は「偶然あう」という意味です。みなさんの日常を振り返ってみても、たまたま同じ学校だった、たまたまクラスが一緒だった、たまたま同じクラブ活動だったなど、人との出遇いとは正に偶然だと思います。4月に入り新入生は中学生活、高校生活がスタートします。2年生、3年生も年度が変わり、新学年として新たな気持ちで始業式を迎えたことだと思います。
 新しい環境になり、この1年もみなさんにとって多くの出遇いがあることでしょう。様々な出遇いを大切にしてほしいと思います。そして、平安での浄土真宗のみ教えとの出遇いも改めて大切にしてください。


□今月の言葉
好ましいことばのみを語れ。そのことばは人々に歓び迎えられる。
つねに好ましいことばのみを語っているならば、それによってひとの悪意を身に受けることがない。 『ウダーナヴァルガ』

 『ウダーナヴァルガ』とは、釈尊がふと口にした言葉集という意味であり、人間そのものへの深い反省や生活の指針を短い句で表したものです。
 新年度を迎え、新入生にとっては新たな環境での学校生活が始まります。また、中高共に2年生、3年生にとっては、新たなクラスでの学校生活が始まります。そのような中で、今月のこの言葉を頭に入れて過ごしてください。
 仏教では、人間の行いのことを「業〈ごう〉」と言います。そして、その業には3種類あり、それらを合わせて「三業〈さんごう〉」と言います。「身業」は身体での行為、「口業」は私たちが発する言葉のこと、「意業」は、心のはたらきのことです。
 今月の言葉を「三業」に照らし合わせてみると、「口業」に当てはまります。家族をはじめ、クラスやクラブ活動など多くの人との繋がりの中にいます。やはり、自分勝手で自己中心的な発言は慎むべきです。今月の言葉をしっかりと踏まえ、一度自分自身がどのような言葉を発しているか、あなたの「口業」を改めて見つめ直してみましょう。 合掌