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2020(令和2)年度「宗祖降誕会・開校記念式」について 2020年05月21日(木)13時00分

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 本日5月21日は、「宗祖降誕会・開校記念式」となっております。本来であれば、全校生徒でお参りするところですが、臨時休校中のため、行事の概要と教職員で行った行事の様子をお伝えします

(1)宗祖降誕会について
 親鸞聖人は1173(承安3)年5月21日、京都の日野の里にお生まれになりました。父は日野有範<ひのありのり>、母は吉光女<きっこうにょ>という方です。聖人9歳の春、青蓮院<しょうれんいん>で得度し、「範宴<はんねん>」と名のり、比叡山で天台宗の学問と修行の日々を過ごされました。
 比叡山に登った聖人は学問や修行に励まれますが、自力の教えに限界を感じられ、比叡山を下りることを決心されました。そこで、聖人は「六角堂」に通われました。そして95日目の暁に夢告を受けられ、法然聖人に出会い、お弟子になられました。しかし、法然聖人と過ごす日々は長くは続きませんでした。1207(承元元)年「承元の法難<じょうげんのほうなん>」に遭い、親鸞聖人は越後(新潟県)へと流罪<るざい>となりました。その後流罪が赦されましたが、すぐに京には帰らず、関東に移られ約20年間の伝道生活を送られました。聖人62歳頃、京に帰られ、親鸞聖人の主著である『教行信証』<きょうぎょうしんしょう>をはじめ、数多くの書物を執筆されました。そして、1263年1月16日、90年の生涯を静かに閉じられました。
 本日は、親鸞聖人のお誕生をお祝いする宗祖降誕会です。聖人の説かれる教えとは、阿弥陀仏の慈悲に照らされ、一切の衆生が本願念仏によって平等に救われるという教えです。親鸞聖人がお示しになった念仏を拠り所に、生かされている喜びをかみしめ、報恩感謝の生活を送りたいと思います。
 また、本日は「開校記念日」であり、本校の前身である金亀教校が滋賀県に開校したのも5月21日です。つまり、本日は宗祖の誕生と本校の開校を祝う日となります。


(2)「開校記念式」について
 今より144年前、1876年5月21日に本校の前身である「金亀教校〈こんききょうこう〉」が滋賀県の彦根城のほとりに開校しました。この日は、親鸞聖人のお誕生をお祝いする「宗祖降誕会」でもあり、本校では毎年、開校記念式と併せてお祝いの法要を執り行っております。


(3)2020(令和2)年度 「宗祖降誕会・開校記念式」について
日時:2020(令和2)年5月21日(木)12時から
会場:本校講堂
※本校教職員のみで実施

式次第
1.合掌・礼拝
2.真宗宗歌
3.読経 「讃仏偈」
4.校歌斉唱
5.恩徳讃
6.合掌・礼拝


 最後に、「行事要文」を載せておきます。これは行事の肝要を短い文章でまとめたものです。宗教行事の際には、代表生徒2名が朗読します。ご一読ください。

行事要文
 平安時代の末期、政治は混乱を極め、戦乱が絶えることなく、天災が相継ぎ、人々は不安な生活を送っていました。そのような時代に、浄土真宗の宗祖親鸞聖人は、京都日野の里で誕生されました。1173年5月21日のことです。
 親鸞聖人は、9歳の春、出家得度し、比叡山の僧侶となられ、およそ20年間学問と修行に励まれました。しかし、迷いを離れる道を見出すことができずにおられた29歳の時、法然聖人に出会われ、阿弥陀仏の本願を信じ、念仏する身となられたのでした。念仏者、親鸞聖人の誕生でした。
 その後、90年の生涯を終えられるまで、結婚して家庭をもち、妻を愛し子どもを育て、人間親鸞として人生を歩みながら、お念仏を喜ばれました。そして、いかなる人間でも、あゆむことのできる仏の道、南無阿弥陀仏のみ教えを、不安と苦悩の世に生きる人々に伝え広めていかれたのです。
 親鸞聖人のご誕生からおよそ700年後の1876年、浄土真宗のみ教えを建学の精神に掲げ、本校は誕生しました。
 本日は、お念仏の教えをお示しくださった親鸞聖人のご誕生をお祝いする行事であり、そのみ教えを建学の精神に謳う本校の開校記念を共に祝う日でもあります。 合掌