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2021(令和3)年7月 今月の聖語・言葉について 2021年07月01日(木)15時00分

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今月の聖語・言葉を紹介します。

今月の聖語 ・・・ 正門聖語板
今月の言葉 ・・・ 教室掲示

【今月の聖語】
水が一滴ずつ滴り落ちるならば 水瓶でも満たされる   『ダンマパダ』

 早いもので2021年も前半が終了し、7月から後半に突入します。新年や新年度を迎えたときに自分自身が立てた目標に向けて着実に歩みを進められているでしょうか。
 今月の聖語は釈尊のお言葉です。このお言葉には続きがあり、「気をつけている人は、水を少しずつでも集めるように善を積むならば、やがて福徳にみたされる」と述べられています。非常に親しみやすい表現で、日々の積み重ねの大切さが説かれていると思います。みなさんの日常にも置き換えて、このお言葉の意味を味わってみてください。
 釈尊は入滅前、「世は無常である。怠りなく努力せよ」と最後の教えを説かれたことが伝えられています。今月の聖語のお言葉にも重なる部分があると思います。2021年の後半を過ごすにあたり、改めて日々の取り組みを振り返り、様々な場面でコツコツと出来ることを積み上げていきましょう。

【今月の言葉】
いまだ万歳(まんざい)の人身(にんじん)を受けたりといふことをきかず、一生過ぎやすし。『御文章』

 このお言葉は、浄土真宗の第八代門主の蓮如上人が著した『御文章(ごぶんしょう)』に書かれている内容です。意味は、「いまだ人が1万年の寿命を受けたということを聞かない。一生はすぐに過ぎてしまう。」ということです。
「一生過ぎやすし」と言われたところで、なかなかピンとこないかも知れません。しかし、身近なところで考えてみると、本日から7月に入ります。つまり、2021年も後半に入ります。時の流れは早いものだと改めて感じないでしょうか。みなさんの日常を振り返ってみても、「もう過ぎてしまったか・・・」と実感できる場面がきっとあるはずです。その延長にあるのが「一生過ぎやすし」なのではないかと思います。
 私たちのいのちには限りがあります。1万年の寿命もありません。限られたいのちだからこそ尊いものだと言えます。日々の過ごし方や時間の使い方、そして私たちのいのちは有限だということを改めて考えさせられる言葉だと思います。