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2021(令和3)年10月 今月の聖語・言葉について 2021年10月01日(金)11時00分

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今月の聖語・言葉を紹介します。

今月の聖語 ・・・ 正門聖語板
今月の言葉 ・・・ 教室掲示

【今月の聖語】
愚かな者は、悪いことを行なっても、
その報いの現われないあいだは、それを蜜のように思いなす。 『ダンマパダ』

 早いもので十月に入りました。秋休みを挟んで六日から後期がスタートします。何事においても節目は大切なものです。それぞれの目標に向かい、引き続き精進していきましょう。
 さて、「今月の聖語」は釈尊のお言葉です。この言葉は「しかしその罪の報いの現れたときには、苦悩を受ける。」と続きます。
 この言葉をみなさんの日常に置き換えて考えてみてください。良くないとわかっていても習慣になり、なかなか止められないことはないでしょうか。仏教では「自業自得」を説きます。つまり、自分自身の行為の結果は自分自身に返ってくるということです。釈尊が、その行為の報いが現れたときには苦悩を受けると述べているように、最終的に苦しむのは自分自身なのです。後期という節目にあたり、自身の心や行動を見つめ直し、良い習慣を心がけて過ごしていきたいですね。日頃の過ごしたかを一度振り返ってみましょう。

【今月の言葉】
たった一言が人の心を傷つける たった一言が人の心をうるおす  殿村進 
                             
 みなさんの日常では、どのような言葉が交わされていますか。今までの生活を振り返ると、誰かの一言で救われた人、元気や勇気をもらった人もいるでしょう。その反面、嫌な思い、つらい思いをした人もいると思います。今月の言葉が示すように、言葉がもつ影響力は大きなものだと言えます。当然のことながら、相手に寄り添い、人の心を潤すような言葉を心がけたいものです。
 以前、次のような言葉を目にしました。作者は詩人の吉野弘という方です。詩の一部になりますが、紹介します。
  正しいことを言うときは少しひかえめにするほうがいい
  正しいことを言うときは相手を傷つけやすいものだと気付いているほうがいい
暴言や汚い言葉だけでなく、良かれと思って発した言葉も言い方次第で相手を傷つけてしまうということです。自分自身が正しいことを言っていると思っているときこそ、言葉を慎重に選んだ方が良いかも知れません。一言の重みを改めて感じながら言葉を発していきたいですね。