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2021(令和3)年12月 今月の聖語・言葉について 2021年12月02日(木)09時00分

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今月の聖語・言葉を紹介します。

今月の聖語 ・・・ 正門聖語板
今月の言葉 ・・・ 教室掲示

【今月の聖語】
目的を捨てて楽しみばかり向かう人は、やがて正しい道を歩む人を羨(うらや)む。
『ダンマパダ』

 いよいよ今年も残り1ヶ月となりました。12月に入ったことで、来年の抱負などを考えている人もいることでしょう。現在、新型コロナウィルスによる感染者も減少傾向にありますが、海外で感染確認された変異株「オミクロン株」が、日本でも感染が確認されました。再び感染が拡大するのではないかという不安がよぎりますが、やらなければならないことがあれば、感染防止に配慮しながら、目的や目標に向かってやるべきだと思います。
 さて、今月の聖語はお釈迦さまの言葉です。ゴールを目指して道を走っていたのに、つい寄り道をしてしまい、後でちゃんとゴールした人を見て羨む。たとえば、テストで良い点数をとるために勉強していたにも関わらず、休憩のつもりでついテレビを観たり、携帯を長い時間触ってしまったようなものでしょう。その結果、テストで点数が取れず、「あのとき遊んだりせず、もっと勉強しておけばよかった・・・」と後悔し、しっかりと勉強して良い点を取ったクラスメートを見て羨む。
 今月上旬は、高三学年が最後の後期考査、高2学年以下はSUTが実施されます。テスト勉強は大変だと思いますが、今月の聖語のようにならないよう、精一杯頑張りましょう。

【今月の言葉】
一番あてにならぬのはわが心です 武宮 礼一(のりかず) 

 よく「他人(の心)はあてにならない」と言いますが、実は一番あてにならないのは私の心なのかもしれません。私たちは、自分の都合や損得勘定(何が得で、何が損なのか)によって、物事を判断しているのではないでしょうか。たとえば、仲の良い友達であれば、相手のことを好きだという気持ちが強いでしょう。しかし、一旦喧嘩になってしまえば、仲の良い友達であっても、相手を嫌いになってしまうことさえあります。こうしたように、人の心というものは、状況に応じてコロコロ変わってしまうのです。また、私たちには自己中心的な心があり、その心の中には物差しというものがあります。その物差しで、他人や物事を測り、判断したり決めたりしているのです。他人と接する場合、相手にも物差しがあり、その物差しは人によって違うのです。そして、自分の物差しが決して正しいとは限りません。私の心はあてにはならないものであることを、一度見つめ直すことが大切なのだと思います。

宗教教育係