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2023(令和5)年12月 今月の聖語・言葉について 2023年12月01日(金)08時00分

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今月の聖語 ・・・ 正門聖語板
今月の言葉 ・・・ 教室掲示今月の聖語

【今月の聖語】
一丈の堀を越えんと思わん人は、一丈五尺を越えんと励むべし。
 『勅修御伝(ちょくしゅごでん)』   
              
 今月の聖語は、浄土宗の開祖である法然聖人のお言葉です。『勅修御伝』という法然聖人の絵伝の中にあり、「一丈(約3メートル)の堀を乗り越えようと思う人は、その1.5倍努力しなければ、確実に飛び越えることはできない」ということです。「目標は高く持つ」とはよく言われますが、最初からあまりに高い目標を設定すると、途中でしんどくなり、かえって目標達成が困難になる場合が多いです。勉強やクラブ活動においても、目標が高すぎると、自分が取り組んできたことに対して、目標に近づいたという実感も得られにくいでしょう。目標設定する上では、現在の自分の状況や能力を把握し、目標をどこに持っていくかを考える必要があります。
 みなさんが目標設定をする上で、どんな小さなことでも手を抜かず、前向きに取り組み、つねに最善を尽くすこと。そうした努力を続けていくことで、さらに上の目標に達することもできるのではないでしょうか。今年もあとわずかとなり、すでに来年に向けて大きな目標を掲げている人もいるでしょう。今月の聖語にならい、その目標に向かって努力を惜しまず、取り組んでみてください。


【今月の言葉】
人生はやり直すことはできないが 見直すことはできる 金子大榮(だいえい)
                      
 今月は金子大榮先生(真宗大谷派の僧侶)のお言葉ですが、私たちの人生は一度かぎりのものであり、二度の人生はなく、一度通ってきた人生という道を、なかなか変えられるものではありません。学校生活においては、テストが良い例でしょう。朝テストをはじめ、定期考査を受けた後にやりなおすことはできません。しかし、答案が返ってきて、どこが間違っていたのか、どこができていなかったのかを確認し、そこを復習することはできます。金子先生が言われるように、見直すことができるのです。見直すことによって、今の人生(または勉強)に生かすことができ、また良い方向に変えることも可能です。今月の言葉を通して、みなさんもいろいろなことを見直してみましょう。

合掌