HEIAN BLOG 中学部 BLOG

記事一覧

本日の仏参 2020年12月21日(月)12時00分

ファイル 1448-1.jpeg

本日の仏参は、村上幸一先生の講話でした。

講話は、まず「なぜ勉強をするのか?」という問い掛けから始まり、長年交流を続けているハワイのPBA校の元校長パイパー當山先生との、印象深い思い出のお話しになりました。

村上先生は、あるとき當山先生から「あなたはどんな生徒を育てたいですか?」と問われ、とっさに返答することができなかったそうです。教員として指導する中で、かつてはひたすらに目の前の生徒の学力を伸ばしたいと考えてきた村上先生は、當山先生の「私は平和のために役に立つ生徒を育てたい」という言葉に衝撃を受け、生徒たちが学んでいく中で「なぜ勉強をするのか」と自問し、考える時間の大切さを痛感されたということでした。

また「学ぶことの意味」を考え続ける姿勢のよい実例として、ある教え子の結婚式で聞いたエピソードをお話しされました。村上先生の教え子であるI君は、大学卒業後に大手製薬会社に就職し、その会社の研究部で働いているそうです。そこでI君は、製薬の実験によって命を奪われる小動物を前に、実験をするたび動物たちへ手を合わせることを欠かさず行っていたということでした。ただ学力のみが評価される学びではなく、自らが学ぶことの意義、学んだことを何に、どのように使っているのかという点にまで思い至る力が、I君のような「かけがえのない命を大切に思う」姿勢を生み出すのだろうと、深く感心されたそうです。

学校教育の現場では、ときに成績や偏差値といった「目に見える数値」だけが学力として重視されがちですが、学ぶことの本質を問う力もまた、重要な“学力”なのだと気づくことができる講話でした。