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10/16講堂仏参 2023年10月16日(月)18時51分

 今週は体育祭に向けての団活動が始まります。3年生を中心に、赤団・黒団ともに団結して取り組んでほしいと思います。講堂仏参から一週間を始めました。本日の仏参講師は1年1組副担任で宗教科の林重厚先生でした。

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 林先生は草場一壽さんの絵本『いのちのまつり ヌチヌグスージ』を紹介しながら、平安の3つの大切のひとつ、いのちを大切に にちなんで話されました。『いのちのまつり ヌチヌグスージ』は小学3年生の道徳教科書にも採り上げられている絵本で、数人が「知っている」と意思表示していました。
 沖縄県の県花でもある、赤いでいごの花の絵で始まる印象的な絵本の主人公はコウちゃん。石垣の前で三線の音に合わせて踊る人々をみてコウちゃんが「何をしているの?」と問いかけると、「命をくれた人に感謝してるんだよ。」とおばあが教えてくれました。「命をくれた人って?」「ご先祖様っていうんだよ。」コウちゃんに命をくれたのは、お父さんとお母さん。お父さんとお母さんに命をくれたのは、二人ずつのおじいちゃんとおばあちゃん。さらにおじいちゃんとおばあちゃんに命をくれたのはひいおじいちゃんとひいおばあちゃん…。というように、さかのぼっていくと数え切れないご先祖様が私たちに命をくれたことがわかります。
 林先生のお祖父さまは輜重(しちょう)兵として戦地に赴かれたそうです。戦地である時、目の前で敵軍の弾があたったことがあり、あと少し場所がずれていたら命を落としていたかもしれない、と林先生に話されたそうです。「その時もし弾がおじいちゃんに当たっていたら、自分は生まれていなかったんだ。」と林先生は実感して、同じように数え切れないたくさんのご先祖様の、誰がひとりでも欠いていたら自分は存在していないことを改めて認識されました。
ご先祖様から受け継がれてきた命のバトンリレー。思いを馳せて、ご先祖様に改めて感謝したいものです。