2週分の講堂仏参について、まとめてご紹介します。
〔5月12日(月)五十嵐教頭先生〕
「心の拠り所」つまり、安心できる場所、もの、人についてのお話でした。
五十嵐先生は、安心できる場所やもの、人は、待っていたら出来るものではなく、自分から探すもの、見つけるものだと話してくださいました。
しんどくなった時、人はどうしても自分の殻に閉じこもりがちです。
でも、そんな時こそ、少し視線を上げて、自分の今いる世界をちょっとだけ広げてみる。
そうすれば、意外と救いの手を差し伸べてくれる人はいるのです。
そのことに気づけるかどうかは、自分がマイナスの世界から抜け出そうとするかどうかにかかっています。
そして、そうやって助けてくれる人を大切にするのです。
そうすれば、その人が「心の拠り所」になります。
一人でできることは限られています。
周りの力を借りつつ、困っている人がいたら、自分も優しく「あなたの話を聴くよ」と声をかける。
その関係性を築いていく先に、学び合いが目指す教室の姿があると思います。
〔5月19日(月)山中先生〕
自分自身も、オオカミ少年の話のように、嘘をついてしまったことがあるというお話でした。
中学生の夏休み、リーダー研修という宿泊行事に参加した際、就寝時間を過ぎても複数人が部屋移動をしてしまい、翌朝、先生から「昨晩は何をしていたのか」と一人ひとり聞かれました。
怒られるかも…と思い、山中先生は嘘をついてしまいます。
その後、正直に自分で認めた人だけが別の部屋で先生からお話を聞くことになり、その時初めて、自分だけが正直に言わなかったことに気づきます。
先生にも正直言わず、友人にも謝罪をしないまま迎えた夏休み明け、仲がよかったはずの友人達は離れていき、孤独になりました。
その場しのぎの嘘が、周りの信用・信頼を失うことになったのです。
この後、山中先生が孤独の中にいるとき、先生が声を掛けてくださり、正直に話す機会、友人達に謝罪する機会を得ることができたということでした。
自分一人で解決するのは難しいことでも、周りの力を借りて解決できたことから、
困ったことがあれば、教員や友人、信頼できる人に打ち明けてほしいと、最後におっしゃっていました。
お二人の話に共通するのは、一人でできることは限られているからこそ、周囲の力をうまく借りてほしいということではないでしょうか。