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仏参風景「池澤先生」 2016年09月21日(水)10時19分

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 仏参が始まる前は村上学年主任よりお知らせとして,「明日はオープンキャンパスがあるので一部の人以外はお休みとなります。」という旨。また,「仏参に臨むこころを作る数分間を大切にして欲しい。」と言うお話を受けて,厳かに数分間を過ごしました。
 本日の仏参は10組担任の池澤先生でした。『賞味期限』ということをテーマにご自分の高校1年生当時(大阪在住)の思い出を話されました。…生死を感じ,考えさせられた出来事,阪神淡路大震災が起こった。自宅は家の壁にひびが入りそのためか雨漏りをするようになった程度であった。朝のニュースでは電車は運行しているとのことで,何気なく,学校に向かった。しかし電車は各駅に10分程度停まり,ゆっくりと駅間を走り,学校に着いたのは昼であった。帰宅後に神戸の状況に言葉を失うが,自分のことを心配をしてくれる友人達もいた。このような大事件であったのにも関わらず,実は私が高校一年当時を思い出したときの一番の思い出といえば,「文化祭」だった。ここに矛盾,疑問を感じる。
 話は飛躍するが,同じようなことを鴨長明が残している。鎌倉時代の当時も,京都で震災があった。『震災当時,人々は世のはかなさを口にし,【煩悩】を悔やんでいる様子だったが,月日を経るとそれを失う…』と古典を引用された。何か通じるものがある。
 これが今日のテーマ,「人の気持ちには賞味期限がある」である。つまり「時間により記憶が薄らぐ。」しかし,このことによって,より悲しみを忘れ,乗り越えることができる。いいことではあるが,大切なことも忘れてしまうことにもなる。そこで,今君たちは「入学当時」の気持ちを思いだして欲しい。入学式でここに座り,思ったことを。節目に立つとき,原点に返り,前期考査を乗り越えて欲しい。