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前期考査一週間前! 2020年09月16日(水)15時43分

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 先日の健康診断を終え、神谷美恵子さんの『人間をみつめて』という本を思い出しました。神谷さんは、この本の中で、人間は―いや、すべての生物は、「内なる自然」と「外なる自然」に支えられて、今日の生命を保っている、と言っています。
 「内なる自然」とは、例えば、呼吸作用や消化作用や血液の循環などです。これらは、私たちが意識しないでも、こんこんと深い眠りに陥っているような場合でも、黙々と働きづめに働いています。また、「外なる自然」とは、例えば、空気や水や適当な温度や、あるいは食べ物などです。これらは私たちが作り出したものではなく、おのずから与えられたものです。もしも、これらの一つでも欠けたり、ちょっとバランスが崩れたりしたような場合には、たちまちにして私たちの生命はなくなってしまいます。「まったく不思議にも、いろいろな内外の条件がうまくそろって健康が支えられているわけなのである。だから、これは一種の不当利得、または恩恵ともいうべきものではないかと思う」と神谷さんは言っています。にもかかわらず、私たちの現実の姿はどうでしょうか。自分の内面を見つめれば見つめるほど、「利己的で、わがままで、でたらめの原始的な自己」がデンと居座っているのに驚かされます。自分を支えている大いなる働きには気づこうともせず、愛と憎しみの間を時計の振り子のように振れて、エゴイズムのカラに閉じこもっている自分の姿に慄然とします。そういうエゴイズムの狭いカラを破って、広い世界に出たいと思います。広大な、いのちの働きの世界に生かされている自分に気づくようになりたい、と切に思います。
さて、初めての前期考査が近づいてきました。テストいうと、すぐによい点数をとりたい、通知表の成績をよくしたいという思いが先行してしまう人がいます。成績を上げるための勉強も試験前の勉強の一つの目的かもしれませんが、それだけではありません。テストには、自分の理解の不十分なところを知ったり、学習方法のまずいところを反省したり、学習の意欲を高めるという目的があります。このように考えるとテストが終わったらそれでおしまいではないことがわかると思います。答案が返されてからが大切ですし、次の学習に役立ててこそテストの目的も達成できるというものです。一夜づけの付け焼き刃では、身についた学力にはなりません。試験が終わったらすべて忘れてしまうようなものではダメです。
 さあ、前期考査まで、一週間。本日、時間割も発表されました。SUTの2日間とちがい5日間、テスト科目も二桁と倍以上です。今までのテストの反省を十分生かして、臨んでください。