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全国鉄道研究部交流会報告 No.5 2017年09月10日(日)11時38分

伝承館についてから、八戸までの話しです。

 まず被災者のメッセージが詰まった映像を観ました。津波の映像はやはりショックです。津波がきているのに「歩くことしか出来ないお年寄り」「車が呑まれていく瞬間」「壊れていく家」「避難所での生活」「ごみという名の思いで」…。

 この野蒜駅での上下線の交換。発車後1分での地震。まさか1分後に地震が起こるとは誰も思っていなかったでしょう。「あっ、〇〇が乗ってる。仙台へ行くのかな?」「久しぶりやね。どこ行くの?」 その列車ではこんな会話が交わされ、人々はまた色々な思いの中で生きておられたのだと思います。以下の写真が「旧野蒜駅」です。またその野蒜駅にあった券売機です。

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 ところがわずか1分で、その人たちの思いが断ち切られたのでした。生死を分けた列車。下りは小高い丘に停車し、津波からの被害を免れた。上りはマニュアル通り乗客を避難所へ避難させると津波が襲ってきた。そしてその津波に呑まれてしまった…。
 下の写真は旧野蒜駅待合室です。青色部分まで津波が到達したらしいのです。

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 日頃からお釈迦様や親鸞聖人のお話を聴いていますが、これほどまでに実感をした経験はなかったです。

 伝承館を出て、上り列車が津波に呑み込まれた時点まで歩きました。下は避難された野蒜小学校です。旧線の踏切跡から撮ったものです。下のもう1枚の写真右奥の家に、電車が流されて止まったそうです。

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 平安の3つの大切。「ことばを大切に、時間を大切に、時間を大切に」ということです。その言葉を思い出した時、想像すればするほど心がとても痛くなりました。我々はどのような生き方をしているのでしょう? 再考した次第です。

 この伝承館を最後に、各学校がバラバラになり次年度の長野大会で出逢うことを約束し、私たちは八戸へ移動したのでした。