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朝の仏参 2017年11月08日(水)13時39分

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今朝の仏参は、12組担任の古川先生のお話でした。

まわりから「竈消し(かまどけし)=家を潰す」と呼ばれながらも、りんご農家の木村秋則さんが初めて無農薬のりんご栽培を成功させたという内容でした。木村さんは無農薬でりんごが作れないかと思い立ち、本屋さんで福岡正信さんの『自然農法・われ一本の革命』という本に出合われ、無農薬のりんご栽培に挑戦されました。少しずつ農薬を減らしてみたところ、だんだんりんごの木は病気になり、狂い咲きをして、完全に収穫が見込めなくなりました。それは家庭にも大きな打撃となり、収入も減ってまわりからは「やめろやめろ」と言われ続けた木村さん。病気はどんどん悪化するばかりで、なかなか好転しない中、自分を追い詰めて山で死ぬことを考えたそうです。そんなとき、どんぐりのある場所でりんごの木を目の当たりにし、地面の土をヒントに雑草を育て始めました。木村さんは「地面(根っこ)をちゃんと育てないといけない」ということに気づかれ、その自然の力で地面を豊かにし、無農薬栽培を始めて実に8年という歳月をかけ、ようやく花や実が出て、台風にも負けないりんごの木を育てることに成功されました。

脳科学者の茂木健一郎さんが
「木村さんが発見したりんご本来の力を引き出すノウハウというのは、我々の生き方にもつながるのではないか。
我々はそのりんごであり、無農薬の生活かつ温室育ちで生きる力がなく、それをもう一回見つめなおして、本来の生きる力を取り戻さなければならない。木村さんのこの取り組みは、科学的にも価値があることである」
と述べられています。

古川先生は「この木村さんの生き方から、我々がいろいろ学べるのではないか」と主張されました。生徒たちが今日のお話を通じて木村さんの生き方を学び、自分たちの生き方に結びつけてくれたらと思うばかりです。