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10月16日 仏参 2019年10月16日(水)17時38分

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 今日は9組担任南先生からお話をうかがった。

 「今を一生懸命生きてほしい」

 「海のトリトン」というテレビアニメを知っていますか? 今その曲を流してみました。「いきなり音楽を流すってどういうこと?」って思った人がいるかもしれません。

 私の自宅にはオルゴールが17個あります。このオルゴールは亡き母に「この音色を届けたい」という思いで毎年購入するのです。母が亡くなり16年となりました。母は自らの誕生日を迎えるわずか数日前に大腸がんで息を引き取りました。母の病のことがあって私は「大腸がん」になりたいと思ったものです。普通「なりたい病気」なんて考えませんよね。でも自分が大腸がんになれば、母の苦しみがもっと理解できると思ったのです。
 もちろんオルゴールの音色が母に届いているとは考えていません。しかし「母の記憶が色あせたくない」と思うからこそ、やはり音色を聞いてしまうのです。
 実は母の部屋の掃除が出来ません。髪の毛1本でも母の痕跡があるのでは…と思うからです。掃除することで消え去るのではないかと考えてしまうのです。
 先の「海のトリトン」はもちろん「ガッチャマン」「デビルマン」の音楽も母との思い出の曲です。何か母を思い出すきっかけが残って欲しい…と感じるのです。
 残された人の多くは、このような感情を持っていることをみなさんはしって欲しいと思います。

 みなさんは今、大事な人と時間を共有し、思い出を作ることに時間を費やす時期にあるのだと思います。日頃から逢える人にはもちろん、もう逢えない人にも「自分は一生懸命やってるよ」と胸を張って言えるように、「今」を一生懸命生きてください。

 さて、みなさんは何を感じたのだろう。南先生のお話にもあったように、重たい話だったのかもしれない。しかし「当たり前」を見直したとき、南先生がお話になったように「今」の大切さを忘れているのかもしれない。今日の南先生の話をじっくり味わって欲しい。