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報恩講を勤修いたしました! 2022年01月13日(木)16時14分

13日(木)午前10時より、本館講堂にて「報恩講」を勤修させていただきました。新型コロウイルス変異種オミクロン株感染症急拡大の中ではありましたが、高校1年生のみが十分なディスタンスを確保して参列し、中学生・高校2年生はそれぞれのホームルームにてリモート中継で参加いたしました。

[式次第]

開式の言葉
1 「行事要文」
2  献灯・献華
3 「敬礼文・三帰依」
4 「さんだんのうた」 ※焼香(校長、生徒代表)
5 「念仏」
6 「報恩講の歌」
7  法話 - 鴬地清登先生(浄土真宗本願寺派布教使) 
8 「恩徳讃」 
9  合掌・礼拝
閉式の言葉

[報恩講について]

写真浄土真宗の宗祖親鸞聖人は、1173年に誕生され、波乱に満ちた生涯にあって多くの人々にお念仏の教えをひろめられ、90歳でお浄土に往生されました。聖人の遺骨は京都大谷(東山五条・大谷本廟)に納められ、聖人の遺徳をしのぶ人々の聞法の集いがもたれるようになりました。親鸞聖人が活躍されていた当時、念仏の教えを喜ぶ人々の間では、その師匠である法然聖人のご命日に「二十五日のお念仏」として念仏の集会が行われていました。親鸞聖人が亡くなられたあと、聖人を開祖として仰ぐ人たちが、それを親鸞聖人のご命日にあらため、法縁にあずかっていたのです。その後、本願寺第三代宗主の覚如上人〈かくにょしょうにん〉は、聖人の三十三回忌をお勤めするにあたり『報恩講私記〈ほうおんこうしき〉』を著され、「報恩講」が営まれるようになりました。
報恩講とは親鸞聖人の教えによって、阿弥陀如来の教えに遇わせていただいたご恩に対して感謝の心をもって、聖人のお亡くなりになった日を機縁に聖人のご遺徳をしのぶ行事です。この報恩講とは浄土真宗において最も重要な行事となっています。
親鸞聖人のご命日は旧暦11月28日ですが、西本願寺では新暦に改め、1月16日とし、1月9日から16日までの間、報恩講が行われています。

[親鸞聖人のご生涯]

親鸞聖人は1173年(承安3)に京都日野の里に誕生されました。父は日野有範〈ひのありのり〉、母は吉光女〈きっこうにょ〉といいます。親鸞聖人9歳の春、青蓮院で慈円僧都〈じえんそうず〉のもと得度し、「範宴〈はんねん〉」と名乗り比叡山に登ります。比叡山で勉学と修行に打ち込むのですが、修行を積めば積むほど、学問に励めば励むほど、自己の煩悩の深さを知り、修行の限界を感じた親鸞聖人はついに比叡山を下りることに決めました。山を下りた親鸞聖人は六角堂に100日通うことを決心され、95日目に夢告を受けて東山吉水で専修念仏(「南無阿弥陀仏」と称えることによって救われる)を説かれている法然聖人に会われ、法然聖人のお弟子になりました。そこで名を改め、「綽空〈しゃっくう〉」や「善信〈ぜんしん〉」と名乗られました。
1207年(承元元年)の念仏弾圧「承元の法難」は、専修念仏を禁止し、法然聖人を四国へ、親鸞聖人を越後へと流罪にし、そのほかに四人の念仏者を死罪とする非常に厳しいものでした。親鸞聖人は越後に流され、1211年(建暦元年)に解かれましたが、すぐに京には帰らず、関東に移られ約20年伝道生活(教えをひろめる活動)を送られました。この地で親鸞聖人は、浄土真宗の教えの要が説かれた『教行信証〈きょうぎょうしんしょう〉』を起筆されました。完成は京に帰られてからで、20年以上の歳月をついやされました。
1262年(弘長2年)11月28日(新暦では1月16日)、京都市右京区にあった弟の尋有の坊舎(現在の角ノ坊別院)で90年の波乱に富んだ生涯を閉じられ、往生されたのでした。

[行事要文]

浄土真宗の開祖親鸞聖人は、弘)長2年11月、お浄土に往生なされた。90歳というご高齢であった。その90年のご生涯は、口では言い尽くせないほどの、苦難)と波乱に満ちた、ながい人生の旅であった。
9歳で出家されてより、比叡山での厳しいご修行、法然聖人との出遇いと念仏法門への信順、念仏停止の令による越後への流罪、関東での伝道生活、晩年、京都へお帰りになってからの著述の明け暮れ、その間、結婚して家庭をもたれ、妻を愛し,子どもを育て、人間親鸞としての人生を歩まれながら、お念仏を喜ばれたのであった。そして、すべての人々が皆(みな)、御同朋(おんどうぼう)御同行(おんどうぎょう)として手を取り合い、差別のない、平和な世界をめざす道を説き示されたのであった。
 親鸞聖人のご生涯を偲ぶとき、私たちにとって忘れることのできない歌がある。それは、親鸞聖人がご和讃としてお作りになり、私たちが「恩徳讃」として唄っている歌である。
  如来大悲の恩徳は 身を粉にしても報ずべし
  師主知識の恩徳も 骨をくだきても謝すべし

新年のご挨拶を申し上げます! 2022年01月04日(火)10時21分

写真2022(令和4)年も三が日が過ぎ、本日からはいよいよ新年の”仕事”がはじまっていきます。

新年、明けましておめでとうございます!

昨年も、一昨年に引き続き、新型感染症が猛威を振るった一年でした。ご他聞に漏れず、本校も多くの生徒の皆さんが感染者や濃厚接触者と認定され、拡大防止対策からも授業をはじめとする学校生活に大きな支障をもたらしました。そのような中でも生徒の皆さんは、年末のブログに紹介した実績に代表される立派な努力の成果をおさめてくれています。
特筆されるのは、5月の3年生岩本文哉君、大森優聖君の二人と8月の2年生美濃治輝君の大活躍です。水路に落ちて溺れている女性や川遊びで深みに溺れている男の子を危険を顧みず救助したということで、京都新聞などにも紹介され、また所管の警察署や消防署からも感謝状を授与されました。龍谷平安の建学の精神”三つの大切”、「いのちを大切に」の精神を見事に顕現した大殊勲でした。

写真年末から年始にかけて新型コロナウイルス変異種オミクロン株の感染拡大が心配されています。1月中旬以降の感染者数が大いに心配されるのですが、在校生の大学受験、本校志願者の中学・高校入試をはじめ研修旅行や卒業式挙行への影響も大いに危惧されるところです。
こうした中でも、高校3年生の皆さんは、大学入試共通テストに向けて懸命の努力を開始しています。写真は、龍谷大学大宮学舎東黌において演習講座を受講している生徒の皆さんです。なんとかこの努力が大きく実を結んで、花咲きほころぶ春を迎えてほしいものです。

今月の聖語
写真
善き人々は
遠くにいても輝く
雪を頂く
高山のように    『ダンマパダ』

※「ダンマパダ」とは、パーリ語で「真理・法(巴: dhamma)の言葉(巴: pada)」という意味です。

マスクの着用
手指の洗浄・消毒
三密の回避

感染症予防は基礎基本の徹底から!

希望の2022年へ! 2021年12月23日(木)09時41分

2021年、昨年のような一斉休校こそなかったものの新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受けた1年でした。十分な教育活動が展開できたかというと決してそうではありませんでした。特に高校3年生の皆さんは、本年2月に予定されていた研修旅行も実施できずに、そのまま自らの進路実現に邁進する3年生に進級し、現在に至るまで懸命の努力を続けています。
100年に一度といわれる新型感染症の大流行。多分にもれず本校からも多くの生徒の皆さんが感染者や濃厚接触者となって日常の生活に大きな影響を受けました。保健所、特に京都市保健所に皆さま方には本当にお世話になりました。昼夜を問わず何時に連絡させていただいても必ずご対応いただきました。本当に、本当にありがとうございました。

まるまる2年にも及ぶコロナ禍、いまもまたオミクロン株の市中感染が取り沙汰されています。新年こそは希望に満ちた明るい1年となることを念願していますが、未だ先行きは不透明です。こうした状況の中でも、生徒の皆さんは堂々と” てっぺん ”目指して不断の努力を積み重ねています。そのいくつかをここに紹介して、来る新年への希望をつなぎたいと思います。

□ 第21回全日本チアダンス選手権大会
写真 12月12日(日)、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザで実施されたこの選手権大会(ALL JAPAN CHEER DANCE CHAMPIONSHIP 2021、主催:一般社団法人日本チアダンス協会、後援:スポーツ庁(決勝)・日本学生チアダンス連盟・毎日新聞社他)でチアダンス部-MADDERS-がPom部門高校生Large編成で第1位!惜しくもグランプリは逃したものの堂々とした全国優勝です。22日(水)昼休みに主将の山千代結衣さんとチームリーダーの柴田華さんが校長室まで戦績報告に来てくれました。写真はその時のものです。
おめでとうございました!

□ 第74回全日本フェンシング選手権大会(団体戦)
写真 12月17日(金)、栃木県上三川町体育センターで開催されたこの選手権大会(主催:公益財団法人日本フェンシング協会他、後援:栃木県・栃木県教育委員会他)の女子フルーレ団体戦で、本校フェンシング部の村井千裕さん、飯村彩乃さん、岸本鈴さん、岡田彩希さんのチームが並み居る大学生チームに伍して見事に3位入賞を果たしました。ちなみにこの大会のベスト4入賞チームは日本体育大学、日本女子体育大学、朝日大学と本校のチームです(優勝は日本体育大学、準優勝は日本女子体育大学、三位が龍谷平安、4位は朝日大学でした)。準決勝は日本体育大学との対戦でしたが、スコアポイント45対43の僅差で涙をのんだとのことです。しかし、本校チームは高校1年生と2年生のチーム、来年の全日本制覇は決して夢ではありません!
おめでとうございました!

□ ぶらすの玉手箱 18th
写真 12月19日(日)、吹奏楽部が「ぶらすの玉手箱(ぶらたま)」という演奏会を本校講堂で午後3時から開催しました。本校吹奏楽部は、第34回京都府マーチングコンテスト金賞受賞や第48回関西マーチングコンテスト受賞歴を誇るそうそうたる実績を挙げています。当日は保護者の方々をはじめ200名以上の皆さまがその演奏を楽しまれていました。充実した年末のひとときであったろうと思います。
年度末3月の定期演奏会がますます楽しみになってきました!

コロナ禍を吹き飛ばすような12月の生徒の皆さんの大活躍の様子をお伝えしました。
年が明けると2月には中学生の English Day が予定されています。また、8月に開催される全国高等学校総合文化祭東京大会には「写真部」と「合唱部」がその出場参加を京都府から推薦されています。

全国で羽ばたく龍谷平安、来年こそ生徒の全力発揮に何の妨げもない一年となりますことを、心より念願いたします!
数々のご協力とご支援、本当にありがとうございました!!

第25回中学音楽祭! 2021年12月18日(土)13時06分

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写真

12月18日(土)、午前10時から本館3F講堂にて『第25回龍谷大学付属平安中学校 音楽祭』が開催されました。

京都市でもところによっては雪がちらつく本当に寒い日でしたが、中学生は元気いっぱい!コロナ禍を吹き飛ばすような、本当に見事な合掌を披露してくれました。とはいえ、コロナ対策を念入りに、曲数もクラスごとに自由曲一曲のみ、また保護者の皆さまの鑑賞もありません。来年こそは、来年こそはと期待いたします。

最優秀賞は3年2組に、優秀賞は2根1組と3年1組に!!
本当におめでとうございました。
校長賞は全学年、全クラスにさし上げたいとおもいます!

※ 写真は、左上が全生徒での校歌斉唱で、あとの3枚は3年生のクラス発表風景です

第59回中学生作文コンクール 2021年12月16日(木)09時19分

第59回中学生作文コンクール(主催:公益財団法人生命保険文化センター、後援:文部科学省・金融庁・全日本中学校長会、協賛:一般社団法人生命保険協会)が開催され、この度、本校生徒の入賞者への賞状・副賞が届き、昨15日(水)に伝達させていただきました。

この作文コンクールは「わたしたちのくらしと生命保険」をテーマに、「わたしの将来と生命保険」や「我が家の生活設計」等のタイトルで、将来に向け、絆を大切にして生活することの重要性に書かれた作文が多く見られるものです。
中学校においては、本年度から実施されている学習指導要領解説の社会科・公民的分野において、社会保障制度を学ぶ際に貯蓄や民間の保険について触れることが明記されています。また、2022年度4月より成年年齢の引き下げが施行されることになるなど、実践的な消費者教育の実施が求められてもいます。
この作文コンクールは、これらの学習の一つの取り組みとしても位置づけ、生徒の学習に貴重な機会を提供するものとして取り組んでいます。[公財生命保険文化センター「第59回中学生作文コンクール開催のお知らせ」を参照]
写真
本校の入賞者の皆さんは、次のとおりです(敬称略)。
本当におめでとうございました。よく頑張っていただきました!

▫ 京都府2等
・・・中学2年生 臼田 るり
▫ 京都府佳作
・・・中学2年生 和田 永画
・・・中学3年生 金澤 笑里奈
・・・中学3年生 小島 絵里香
・・・中学3年生 渡辺 笙太

※ 写真は、15日(水)の伝達式の様子です。

12月8日という日?! 2021年12月08日(水)18時33分

今年も12月8日が過ぎ去りました。
昨日の「成道会」の校長ブログでも紹介しましたが、もちろんこの日は、釈尊が35歳で真理に目覚められ仏陀となられたと伝えられる日です。

また、8月15日ほど大きくは取り上げられることもありませんが、1941(昭和16)年12月8日は太平洋戦争開戦の日です。「ニイタカヤマノボレ」・「トラトラトラ」といっても何のことかさっぱり?という人々が大半ですが、日本軍のイギリス領マレー半島上陸で日英が、日本海軍の真珠湾奇襲攻撃により日米が戦争状態に入り、1945年8月15日のポツダム宣言受諾、9月2日の降伏文書調印までこの戦争は継続されます。日本の国家としての戦争敗北は、663年の白村江の戦い以来約1300年ぶりであったとも言われています。
日本政府は、1963(昭和38)年5月14日の閣議決定「戦没者追悼式の実施に関する件」において、「戦没者」とは「日中戦争以降の戦争による死没者(軍人・軍属及び準軍属のほか、外地において非命に倒れた者、内地における戦災死没者等を含む者)」であると決定し、その数を310万人としています。悲惨極まる犠牲です。
驚くべきは、20世紀中の全世界での国家間の戦争による死傷者総数は、人類誕生以来19世紀末までの戦争死傷者総数を上回るともいわれます。将に20世紀は「戦争の世紀」だったのです。

写真浄土真宗本願寺派(西本願寺)では、戦争によって尊いいのちを失われたすべての方々を追悼し、悲惨な戦争を再び繰り返してはならないという平和への決意を確認するため、1981(昭和56)年から毎年、東京・国立千鳥ヶ淵戦没者墓苑において「全戦没者追悼法要」を勤修されています。本年は、コロナ禍や台風14号の影響でインターネット参拝を案内し、築地本願寺に法要会場を移すなどのことがありましたが、9月18日(土)の午後1時30分から厳修されました。
写真この法要の中では、例年、宗門関係学校生徒作文の朗読と表彰式が行われますが、「いのちの尊さ」「非戦・平和の大切さ」をテーマとした作文について、龍谷平安の中学・高校からも代表作4編をお送りしています。寄せられた作文の総数は46作品でしたが、その中で本校中学校の 米田 京香 さんの作文が見事に「優秀賞」に輝きました。本当におめでとうございました。作文タイトルは「二つの平和」。米田さんの優秀賞作品を含む本校の代表作4編は、次のとおりです。

中学校
 □ 米田 京香  「二つの平和」- 優秀賞受賞!
 □ 濵口 夢乃  「世界中の人達の幸せを願って」
高等学校
 □ 小澤 優   「尊いいのち」
 □ 鶴澤 素羽  「幸せに生きるということ」

持続可能な国際社会の建設と発展の基礎は非戦と平和にある!と言っても過言ではありません。この追悼法要の”作文”には、今後も龍谷平安は一所懸命取り組んで参りたいと思います。『いのちを大切に』は「平安の最大の願い」です。

※ 掲載の写真は、築地本願寺と米田さんに優秀賞表彰状と記念品を伝達したときのものです。

成道会を勤修! 2021年12月07日(火)14時16分

写真12月7日(火)、本校は「成道会」を勤修させていただきました。

成道とは、ゴータマ・シッダッタ(釈尊)が35歳のとき真実に目覚め(さとりを開くこと)仏陀となられたことを意味します。仏陀とは「真実に目覚めた者」という意味です。したがって、成道会とは釈尊が真実に目覚められたことを祝い、また改めて釈尊の教えに触れる行事です。今日でも成道会は仏教関係学校をはじめ広く執り行われています。

本校の「成道会」の次第及び行事要文は、次のとおりです

開 式 の 言 葉
1 「行事要文」
2 献灯・献華
3 「敬礼文」・「三帰依」
4 「さんだんのうた」
5 「念仏」
6 法話 - 中村啓誠 先生(浄土真宗本願寺派布教使)
7 「恩徳讃」
8 合掌・礼拝
閉 式 の 言 葉

行事要文

写真 29歳で出家をなさったシッダッタ太子は、その後、6年間、激しい苦行をされた。それは、後に自ら「これ以上の苦行をしたものは、過去にも未来にもないであろう」と言われたほどの、苦しい修行であった。しかし、苦行によっては、さとりを得ることはできなかった。
 この苦行をいさぎよく放棄した太子は、尼蓮禅河で沐浴をし、村の娘スジャータの捧げる乳粥で、元気をとりもどされた。太子は、しっかりとした足取りで歩を進め、河のほとりにそびえる菩提樹の下に座られた。
 「さとりを得るまでは、死んでもこの座を立たないであろう」
 固い決意のもと、太子は最後の思惟に入られたが、甘美なものの誘惑、華やかな生活への未練など、心は乱れ騒ぎ、悪魔となって襲いかかった。それは、血も涸れ、肉も裂けるほどの激しい戦いであった。しかし、太子の強い信仰と深い智慧は、それらの煩悩をことごとく砕き去っていった。
 夜明けがきた。空には、幾千もの星がまたたいていたが、ひときわ明るい暁)の明星を仰いだ時、太子の心は光り輝いた。さとりは開け、太子は仏陀となられたのであった。太子35歳、12月8日の朝明けのことであった。
 菩提樹の枝をわたるそよ風もすみわたっていた。朝の雲は、七色に美しく色をかえた。そして、み仏の座から、光明が十方に流れていった。
 仏教という新しい教えの誕生であった。

いのちの一行詩 2021年12月04日(土)13時10分

写真11月16日(火)は、本校の「秋の人権学習日」でした。テーマは『いのちを考える』。高校3年生の皆さんには、入学以来の人権学習の集大成となるものです。
講演は『いのちを考える教室』-京都府・京都市・京都府警合同による”犯罪被害者支援への取り組み”。講師は 岩城順子氏(犯罪被害者コーディネータ)にお願いいたしました。生徒たちはご講演傾聴の後、「いのちの一行詩」を作成いたします。

ご講演をお願いしました岩城さんは、犯罪被害者支援コーディネータをされています。大学生だった愛息が傷害事件に巻き込まれ、他界してから16年。悲しみと向き合いながら、犯罪被害者遺族として各地で重ねた講演は150回以上を超えたそうです。
平成8年3月24日。1本の電話が入った。宮崎県で下宿して大学に通っていた長男、道暁さん=当時(20)が、見知らぬ男に因縁をつけられ、暴行を受けたという連絡でした。翌朝、駆けつけた病院で道暁さんと対面。目立った外傷はなく、一度は安堵した。うまく話すことができなかったが、「ショックのせいかな、と思った」という。しかし、暴行で脳に損傷を受けており、病状は日に日に悪化する。夫と隔週で宮崎を訪ね、看病する生活も限界を超え、務めていた養護学校を退職されました。道暁さんは入退院を繰り返し、次第に歩くことも困難になりました。言葉をかわせなくなってからも身ぶり手ぶりでコミュニケーションを取りながら看病を続けたが、3年近くにわたる闘病の末、22歳で死去されました。犯罪被害に遭うと、それまでの生活がめちゃめちゃになってしまいます。
事件直後は「何をどうすればいいのか、まったく手がつかなかった」そうです。
つらい時期を乗り越えられたのは、家族や大学の友人たちの支えがあったからだそうです。時間を重ねたからこそ、話せることがある、「被害者がどんな気持ちなのか、一人でも多くの人に知って欲しい。機会をいただける限り、どこにでも行って話をします」とのことです。

お話を聞いて生徒の皆さんが作成した「いのちの一行詩」、各クラス2名の代表作品です。

□ 己の命には両親の命が宿っている それつなげなあかんねん
□ 喜び 苦しみ 感動 不満 生きているからこそ 得られる幸せ
□ 悲しくて涙を流した昨日も 生きていたからできたこと
□ 私もあなたも だれかの大切な人 大切にしよう命
□ 何人も骨になっては話せない
□ あなたが死にたいと思った今日は 昨日亡くなった方が死ぬほど生きたかった明日
□ あなたが生きているだけで 笑顔になれる人がいる
□ 明日を迎えられるものが明日を棄て 明日を迎えられないものが明日を望む
□ 広げた両手が救いになる
□ 一歩立ち止まってする選択が 自分や他人を救うかもしれない
□ 私はこの日常を悔いなく生きる 失ってから気づくのが あたり前になるのは嫌だから
□ 「またね」だなんて言わないで 繋いだその手離さないで 今日こそ言うよ「ありがとう」
□ 愛して愛されること 私の幸せ 生きていたい理由
□ 一人じゃない その一言が 救いの手
□ お父さん お母さん ありがとう
□ 「死にたい」と言った人に一瞬でも「もうすこし生きたい」という瞬間をつくれる人になりたい
□ ヒーローは 優しい言葉が 言える人
□ 一人の命じゃない 一人の人生じゃない でも一つしかないかけがえのないもの みんなで守ろう
□ 頑張りすぎないで 逃げたって大丈夫
□ わたしの“ありがとう”は 誰かからの“ありがとう”
□「頑張って」よりも「いつも頑張ってるね」 生きているだけで頑張っているから
□ まだ咲かぬ芽も 必ず芽吹きが訪れる
□ 「共感」という伴走
□ 寄り添い紡ぎ出された言葉は 人の心を救う
□ 思いやり 人と人とを つなぐ糸
□ 「味方だよ」 その一言で救われる
□ いのちがひとつなくなれば まわりのこころがみんななくなる
□ 「大丈夫?」 その言葉が命綱

書道部による『今月の聖語』 2021年12月02日(木)09時20分

写真11月30日(火)、寒風の中、校門付近にある聖語板に書道部の部員による12月の『今月の聖語』作成が行われていました。

12月の聖語は、
目的を捨てて楽しみにばかり向かう人は、やがて正しい道を歩む人を羨む。
出典『ダンマパダ』

聖語の内容については、このホームページの<宗教教育ブログ>に解説されています。ご確認ください。

この聖語の出典は『ダンマパダ』(巴: Dhammapada)、または『法句経』(ほっくぎょう)。仏典の一つで、仏教の教えを短い詩節の形(アフォリズム)で伝えた、韻文のみからなる経典です。「ダンマパダ」とは、パーリ語で「真理・法(巴: dhamma)の言葉(巴: pada)」という意味です。

コロナ、コロナで明け暮れた2021年でしたが、ここ最近はずいぶんと新規感染数も落ち着き、ひょっとしてこのまま収束するのではという期待もありましたが、”オミクロン株!”。日本でもとうとう2例を確認し、市中感染の可能性も取り沙汰されています。ワクチン効果が薄れ、デルタ株よりも感染力が高いとの情報もあります。年末・年始から年度末、学校も受験シーズンや卒業式など年度を締めくくる諸行事を控えています。なんとかこのまま大事にならず、新年度の希望につながる順調な日々が送れることを願うばかりです。

写真どのように強力なウイルスと言っても、感染予防は基本に忠実な対策に尽きると思います。「マスクの着用」・「手指の徹底した洗浄・消毒」・「三密の回避」。原点回帰です。その意味でも、もう一度『12月の聖語』をかみしめてみたいと思います。 

目的を捨てて楽しみにばかり向かう人は、やがて正しい道を歩む人を羨む。
 

読書感想文コンクール表彰! 2021年11月13日(土)14時20分

11月3日の文化の日、同志社女子中学校・高等学校静和館ホールにおいて第37回京都私学図書館フェアが開催されました。
その第二部において第67回青少年読書感想文コンクール京都私学表彰式が挙行され、本校からは中学生1名と高校生1名が受賞の栄に浴しました。
写真
中学生の部では、3年生の 由田 陽菜(よした ひな) さんの『家族のカタチ』が優秀賞。高校の部では、2年生の 井口 心結(いぐち みゆい)さんの『くじ引きのような命』が奨励賞に輝きました。

言うまでもなく、それへの対応と普及が諸外国に比べて遅れているとは言え、デジタル社会の全盛期。インキの匂いのする書物を蛍雪の薄明かりを頼りに一心不乱に読了するなどということは、現代の若者にとっては想像すらできない異次元の風景です。若者は言うに及ばず、すべての世代のものにとっても通勤時のバスや電車の中で新聞や文庫本を広げて活字に目をこらすことすら”昭和の風景”になってしまった気がします。

デジタル情報は目に見えるだけ。
活字情報は、時に心に響き、思索にすら昇華していきます。

そうした世相と風潮の中で、この度の読書感想文コンクールで本校生2名が受賞の栄に浴したことは、本当に誇らしく、なにかホッとする暖かさを感じました。

10月12日(月)のロングホムルームの時間、高校3年生プログレスコースの生徒<大半の生徒が付属校推薦入試により龍谷大学に進学することとなります>に、龍谷大学の 入澤 崇 学長が親しく自ら講演をしていただきました。講演の終盤に大学生の要諦は”読書”にこそあるとされて、次の作品を推奨されています。
秋は将に”読書”の季節!高3生のみならず中高の全校生徒が、例え一冊でも読破してくれれば、これに勝る喜びはありません。


①原作:ガフワラ/訳・文:さだまさし他 『カカ・ムラド ナカムラのおじさん』双葉社(2020/12/2)
②蟹江 憲史(著)『SDGs入門 未来を変えるみんなのために』岩波書店(2021/09/29)
③くさば よしみ(編集)/ 中川 学(イラスト)『世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ』汐文社 (2014/3/1)
④平賀 緑(著)『食べものから学ぶ世界史: 人も自然も壊さない経済とは?』岩波書店 (2021/7/26)
⑤WORLD DREAM PROJECT (編集)『WE HAVE A DREAM 201カ国202人の夢×SDGs』 いろは出版(2021/6/2)
⑥ミヒャエル・エンデ(著、イラスト)/大島 かおり(翻訳)『モモ』岩波書店 (1976/9/24)
⑦大木 トオル(著)『名犬チロリ 日本初のセラピードッグになった捨て犬の物語』岩崎書店 (2016/6/18)
⑧池田 晶子(著)『14歳の君へ どう考えどう生きるか』毎日新聞出版 (2006/12/23)
⑨瀧本 哲史(著)『ミライの授業』講談社(2016/7/1)
⑩加藤 陽子(著)『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』朝日出版社 (2009/7/29)
⑪レイチェル・L. カーソン(著)/上遠 恵子(翻訳)『センス・オブ・ワンダー』新潮社(1996/7/1)
⑫高本 康子 (著)『風のかなたのラサ―チベット学者青木文教の生涯』自照社出版 (2017/9/1)
⑬ウィリアム・カムクワンバ(著)/ブライアン・ミーラー (著)/池上 彰(解説)/(その他)/田口 俊樹(翻訳)『風をつかまえた少年』文藝春秋 (2010/11/19)
⑭三浦 しをん(著)『舟を編む』光文社 (2015/3/12)
⑮小川 洋子(著)『博士の愛した数式』新潮社(2005/11/26)

例えひとりの生徒でも読後の感想文を校長に届けてくれれば、必ず入澤先生にお贈りさせていただきます! ガンバッて!!

※ 写真は中学生優秀賞受賞者の由田さんです