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キャンパスビジットⅠ 2020年11月06日(金)18時00分

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 11月5日(木)・6日(金)の二日間にわたり、キャンパスビジットⅠが行われました。今年は、新型コロナウイルスの影響により龍谷大学ではなく、本校での実施になりました。

 キャンパスビジットⅠでは、文系・理系を含めた「学部・学科」に対する理解を深め、龍谷大学や学部について、疑問を持って自ら調べる。また、大学生と交流することを通して、龍谷大学進学へのイメージを深めるといったことをねらいとしています。
 このことを踏まえ、龍谷大学の先生方による講義(文系・理系学部)や学部紹介動画の視聴、および卒業生におけるパネルディスカッション等のプログラムが実施されました。

 龍谷大学の先生方による講義では、文系学部・理系学部の学びについてお話しいただきました。文系学部・理系学部を代表して龍谷大学より1名ずつ先生におこしいただき、何を学ぶのかをわかりやすく丁寧に説明していただきました。
 また、パネルディスカッションや希望した学部での探究活動では、本校の卒業生が平安高校にかけつけてくれ、後輩たちへ進路選択や大学生活などの助言をしてくれました。
 さらに、これら以外のプログラムも実施され、生徒のみなさんにとって今後の進路を考えていく上での貴重な機会となったのではないでしょうか。今回のキャンパスビジットⅠで学んだことを、今後、進路選択をする際に活かしていってほしいと思います。

本日の仏参 2020年11月04日(水)15時07分

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 本日の仏参は歌唱指導最終日。毎朝のホームルーム仏参で聴き慣れている「さんだんのうた」、はじめてうたう「恩徳讃」、講堂内に響く声量に差はありましたが、回を重ねるにつれ講堂内に響くようになることを願っています。次週からの仏参に備え、開式のことばから仏参形式を通しましたが、この仏参では一人ひとりが自分を見つめるひとときとしてもらいたいものですね。
 わたしたちはこうして毎日龍谷平安に集まって、顔を合わせている。京都で生まれた者ももちろんいれば、大阪で、滋賀で、奈良で、その他さまざまな土地で生まれて、そしてこうして平安に集まってきています。全国にはたくさんの高等学校があるのにこの平安に、世界には78億の人間が住んでいるのにこのわたしたちが、こうして集まってきているのです。互いに顔を合わせるために、出会いをするために……。思えば不思議な縁といわなければならない。時々こうして全員集まって、わたしたちの仲間を確かめ、連帯感を強め、友情を深めたいものです。

読書大会中 2020年10月31日(土)15時41分

 今、読書大会中の平安ですが、本の読み方にはおよそ二通りが考えられます。
 その第一は、早くさっと読んでいく方法です。ひとつひとつの語句の詮索や吟味をやめ、だいたいのアウトラインがつかめればそれでいいという態度でさっと読みとばす。次々にページをめくりながら、その要点だけを頭に入れていくというやり方です。アメリカの故ケネディ大統領は、人の三倍のスピードで本を読んだそうです。吉田松陰は「およそ万巻の書を読むのでなかったら、将来有為な人物になることはできない」と言っています。記録によれば、松陰の読書はあらゆる分野にわたり、しかも驚くべき読書量だそうです。おそらく、この速読という方法によって本を読んでいったのでしょう。この読書法を手に入れて、「万巻の書」を読破してもらいたいですね。そして視野を広くし、高い見識をもってもらいたいと思います。
第二の読書法は、第一の場合とちがって、一行一行を心をこめてゆっくり読むという方法です。一行読んでは考え、さらに一行読んではそれを心の中でかみしめるという方法です。そして、行間にひそんでいる真理の声に耳をかたむけるのです。人はしばしば一行の文によって目が覚め、一つのことばによって心が洗われるものです。私たちは、一行読むごとに心を深くし、ページをめくるのが惜しいような、そんな書物を何冊か座右に備えておきたいものです。それらの本は、必ずや私たちの心を豊かにし、この世に生きる意義について何らかの啓示を与えてくれることでしょう。
 幸い本校にはすばらしい図書館があります。高校生活において、その蔵書のすべてを読破するぐらいの意気ごみで本を読んでもらいたい。また、その中からくり返し読むに価する生涯の書をぜひ見つけてもらいたいですね。視野の広い、そして心豊かな龍谷平安生の誕生を期して……。

本日の仏参 2020年10月28日(水)15時38分

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  本日の仏参は平安の「応援歌」「三帰依文」「念仏」の歌唱練習でした。日々、ホームルーム仏参で耳にしているせいか、「三帰依文」「念仏」はピアノ伴奏にあわせて声も出ていました。初めての「応援歌」は、アスリートコース生(硬式野球部)がリードしてくれたおかげで、講堂内は声高らかな響きでした。

 ♪空紺碧に晴れわたり  地に精鋭の勇姿あり 
   不敗の気魄廩として  戦前すでに敵を呑む 
   ああ風雪に耐えて   鍛えしその腕 
   今日ぞ火を吐け    平安 平安 栄あれ 平安

   みよ伝統の旗かげに  火と燃えたぎる 闘志あり
   不動の決意厳として  ひとたび立たば敵はなし
   ああ風雪に耐えて   鍛えしその技
   今日ぞ火を吐け    平安 平安 栄あれ 平安♪
    
この応援歌を聴くと、作曲された中村武俊先生の思い出が浮かんできます。こんな話をされたことがありました。
  用意ドン。走りにしても何にしても大勢の人が勢いを出してスタートする。 ところが時間がたち、日がたち、年数がたつにつれて「あんなに大勢スタート したのに、もうこんなに少なくなったの?」と思うほどやり続ける人が減って いく。そして、一つのことを十年も続ける人というと、百人のうち一人いるか いないか。いやもっともっと少ない人数になってしまっている。
と。
どんなことでも研究心をもってそのことに打ちこんでいると、その道では相当な「実力者」になっているはずです。チャンスというのは不思議にもその頃に目前にドンと現れてくるのです。そうなれば、もうあなたはなくてはならない「必要な人」になっているでしょう。やってきてよかったと思う時の到来ではないでしょうか。
 さあ、「応援歌」歌詞の「平安」を自分の名前に置き換えてみませんか。そして、自分を鼓舞してみませんか。

SDGsについての講演を聴いて 2020年10月20日(火)19時12分

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本日は龍谷大学政策学部の深尾昌峰教授をお招きして、SDGsについての講演を行っていただきました。

「SDGs(持続可能な開発目標)」。
単語として聞いたことはあっても、具体的な知識がある人は多くないと思います。
しかし、深尾教授は身の回りの事例や具体的な数値を使って、大変わかりやすく説明してくださいました。
私たちが手軽に食べるチョコレートや手に取るサッカーボール。
それが低賃金で働く子どもたちによって届くのだ、と考えながら生活を送る人が私たちの中に何人いるのでしょうか。
日本が二酸化炭素を80%減らすことを目標にしていることを知っている人はいたのでしょうか。

「地球上の誰一人として取り残さない」をモットーに進む様々な活動や考え方。
激変する社会の中で、皆さん自身も取り残されないように情報を得る必要があります。
今日の皆さんの講演の聴き方は大変素晴らしかったです。
今日得た知識をもとに、さらに大きな学びへと昇華させましょう。

家庭 2020年10月17日(土)17時26分

 本日は高1保護者対象進路ガイダンス。秋雨の肌寒く思われる中、たくさんのご出席をいただきありがとうございました。コロナ禍の下、入学式挙行もままならず、ようやく学校教育活動が学年団単位に拡大され、保護者のみなさまと直接お会いできたありがたいものでした。プログレスコース、選特・一貫コースそれぞれの会場で、校長先生の挨拶にはじまり、コースコンセプト、次年度文理選択の説明と進む中、真剣に耳を傾けメモをとられていました。一人ひとりの生徒はもちろん、目的を一にして同じ方向に歩まれている保護者のみなさまの姿に熱いものを感じました。私たちも真摯に対応しなければならないと改めて強く思わせていただきました。ありがたいことです。
 ガイダンスが終了し、ふと「家庭」ということばが頭に浮かびました。「いつでも頼れる人がそばにいるという安心感があればこそ、子どもの自立心は育つ」と聞いたことがあります。家庭はまさに、そういう安心感に満ちたところ、安心して帰れるところだと思います。そうであってこそ、子どもも、大人も、学校や社会へ出て力いっぱい活動できるのでしょう。いつでも安心して帰ってこられる「母港」があるからこそ、船は雄々しく嵐の大洋を航行できるように……。
 日本の家庭の日常の風景である、「いってきます」「いってらっしゃい」という出かけのあいさつも、「ただいま」「お帰り」という帰りのあいさつも、不思議なことにみんな「帰る」ということが中心になっています。「元気で行って、また帰っておいで。無事に帰っておいで」という願いをこめて送り出し、また「無事によく帰ってきたね。お疲れさん」といういたわりの心で迎える。だからこそ、すくすく育ち、いきいきと外で活動できるのでしょうね。

はじめての講堂仏参 2020年10月14日(水)15時05分

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 本日は初めての学年単位行事、仏参が講堂で実施されました。後期がスタートし、新型コロナ感染症予防対策の下、学校教育活動の活動単位が学級集団単位から学年団単位に拡大されました。しかし、全校行事の自粛は当面の間継続されたままです。学校再開以来、各クラスで実施されていたホームルーム仏参とは違い、学年全体で、場所は講堂、厳かな中、はじめて声を出しての「三帰依」「さんだんの歌」「念仏」。本来ならば、先生方の「法話」、「恩徳讃」と続くわけですが、本日は「校歌」の歌唱指導となりました。「紫匂う 雲のかなた……」、はじめて聞くような、どこかで聞いたような歌詞に「平安生」になった感をより強くしてくれたのではないでしょうか。「応援歌」の歌唱指導も予定されておりましたが、時間の関係から次回(10/28)回しとなりました。「校歌」「応援歌」ともに硬式野球部の甲子園出場時には、アルプススタンドで歌います。わが母校となる「校歌」「応援歌」をしっかり覚えて、歌う機会には声高らかに歌えるようになってほしいですね。

おばあの教え 2020年10月12日(月)17時19分

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 「なんとなく心がぶれているかも…」と思ったとき、心の軸を取り戻すのに、オススメの方法があるとのおばあの教えです。それは、「紙に、自分の名前を丁寧に書くこと」。「写経」のように、紙の端から端まで、何度も名前を書いてみる。ゆっくりと深呼吸をしながら、一文字、一文字、丁寧に書いていく。紙一枚にびっしりと名前を書きあげるころには、不思議と心がおだやかになっているはず。なぜなら、「自分の名前」というのは、その人にとって、特別な意味を持つ「言霊」なのだそうです。名前を何度も書くことで、いまの自分に足りないパワーを補い、心のバランスを整えることができるのだそうです。何か気になることがあって眠れないときなど、この「名前書き」をやってから寝ると、おだやかな安眠をもたらしてくれるかもしれません。心がぶれそうなとき、この方法を、ぜひやってみてはいかがでしょうか。

後期スタート! 2020年10月05日(月)18時09分

 先日、「布施」ということばについて教えていただきした。きれいな心で自分のものを惜しまずに施すことを、古来「布施」という。しかし、この「布施」ということは、自分みずからはぬくぬくとして、余ったものを施し与えるというような、なまやさしいものではなく、自分にぜひ必要なものを、なくては困るものを、割いて与えることだそうです。そういうきびしい意味を持っていることを、この際自覚してください。だから、飢えを共にし、寒さを共にするという心があってこそ、「布施の行」は成り立つのです、との説明を受けました。
 これまた先日、昼休みに校内を巡視していると、ゴミ箱にパンのかけらが投げ捨てられていました。もったいないことだと思います。今、私たちは豊かな時代に生きています。食物もたくさんあります。お米などは余って困るほどです。しかし、その豊かさと比例して、ありがたい、もったいないという心が次第になくなってきていることを悲しく思います。ひとかけらのパンを食べることができないで、飢え死をしている人々がいることを思ってもらいたい。みずからのふやけた心をきびしくたたき直しもらいたいですね。
 話は少し脇道にそれますが、歴史小説作家の吉川英治さんは、いつも「顔施」ということを言っておられたそうです。何もなくても「顔施」だけはできます。「顔施」とは「顔」の施しです。いつもニコニコした顔を、明るくほほえんだ顔をすることです。そういう顔は、周囲の人々の心をどんなになごませることでしょう。どんなに勇気と慰めを与えることでしょう。
 縁あって、私たちはこの龍谷平安に集まってきています。思えば不思議な縁です。不思議な出会いです。この出会いを大切にしたい。そして、せめて明るい顔をして、互いに「顔施」をしようではありませんか。この平安を和やかな、明るい学校にしようではありませんか。

前期を終えて 2020年09月29日(火)12時47分

■その一
 登山を趣味にしている友人のお話です。登山の喜びというものは、麓から重い荷を担いであえぎあえぎ一歩一歩登っていくところにのみあります。ヘリコプターで山頂まで運んでもらったのでは、山頂の眺めは楽しめても登山の喜びはありません。登る途中での人々との交流の楽しさ、移り変わるさまざまな自然の姿への感動、山の命の息吹を呼吸している実感――こんなものを味わいながら、一歩一歩登っていくプロセスこそ登山の喜びなのです。もちろん、自分の体力の限界を注ぎ込んで山と格闘し、最後に頂を極めるという喜びもあります。
 恋愛だって同じようなものでしょう。二人が愛を育て合ってゴールイン。そこが幸せの頂でしょうが、実はゴールに至るまでのプロセスあってのものです。プロセスなしの愛なんか危ないものです。恋が芽生え、行きつ戻りつ、二人が愛を次第に確かなものにしていくプロセス。「只今恋愛中」の時にこそすばらしい幸福感がある。その過程で二人は心豊かになり、人間的にも成長していく。「只今恋愛中」の時ほどすばらしいものはない。人生最高の幸福です。みなさん、恋は人生の必修科目であることも忘れないように!
 前期考査を終えて、いよいよ来月から後期がスタートします。一年生のみなさんには、高校生活の見習い期間を終えて本格的な高校生活の厳しさを知ってほしい。一年後には、なお平安の活動の中心的原動力として活躍してもらうとともに、自分の将来を考えた努力を積んでほしい。そして、二年後には、すでに絞ってある目前の目標に向かってがむしゃらな努力を傾けてほしい。いずれも遠い先の「結果」に向けて、必然的にその結果が生まれるような日々の努力のプロセスを、山登りのように一歩一歩積み上げていってくれることを願っています。そのプロセスにおいてこそ、確かな成長と喜びを手に入れることができると思います。

■その二
 みなさんは、いろいろな点で恵まれてこの平安に通学しています。ただ独力でこの平安に学んでいるのではなく、背後にたくさんの人々の恩恵があることを忘れてはいけません。
 みなさんは、警備員のおじさんたちの存在を知っているでしょうか。六十歳を過ぎたこれらの人々は、この人生における最後の社会奉仕として、進んで警備員になられたのです。みなさんが学校から帰ったあと、くまなく校内を巡って、カギをかけ忘れていたらカギをかけ、窓を開けっぱなしにしていたら窓を閉め、電気を消し忘れていたら電気を消し、夜もほとんど眠らないようにして、校内を警備してくださっています。おかげで、学校は盗難にもあわず、火災もなくて、われわれは平穏に学校生活を楽しむことができるのです。どうかこれらのことに思いをいたして、帰る時には窓を閉め、カギをかけて帰ってもらいたいです。
 また、便所掃除のおばさんがいることを知っているでしょうか。七十歳近いこのおばさんは、終日せっせと便所の掃除をしてくださっています。あるとき、このおばさんが「私は生徒さんのお便所を守っています」と誇らかにおっしゃったのを聞いて、私は深い感銘を受けたことがあります。「平安の生徒さん」の便所をきれいにすることが、このおばさんの誇りであり、生きがいなのです。
 どうか便所を汚さないようにしてもらいたい。そして、もしこれらのおじさんやおばさんに出会ったら、せめて「ありがとう」「ご苦労さま」のひとことをかけてもらえたらうれしいです。どんなに喜ばれるでしょう。
 みなさんは、たくさんの人々の善意と奉仕、さらには大きな期待を背景にして、この学校に通ってきているのです。大いに勉強してください。大いに運動してください。