HEIAN BLOG 高1学年 BLOG

記事一覧

花信におもう 2021年03月19日(金)17時38分

ファイル 975-1.jpg

 「花信あいつぐよい季節となりました」と時候の挨拶ではじまる手紙をいただきました。日本では桜の花を特別に楽しむ習慣があります。桜の花は2週間くらいで散ってしまうからでしょうか。それともその美しさによるのでしょうか。二分咲き、五分咲き、満開とその時々に楽しむことができます。
 ところで、その桜の木はあまりに2週間がはなやかなせいか、他の季節にはほとんど顧みられません。
 夏、秋、冬と桜の木は次の春により美しく咲くために、ひそやかな精いっぱいの努力をしているようです。私たちはどのような一年を過ごし、これからどのような一年を作り上げようとしているのでしょうか。私たちはいつ、どのように咲くのかわかりませんが、必ずその時はやってくるでしょう。そのためにも日々を大切に過ごしたいものです。

令和2年度後期終業式 2021年03月08日(月)16時28分

 令和2年度後期終業式は第2学年は講堂に会し、第1学年は各ホームルーム教室で放送によるものでした。「三帰依」「さんだんのうた」「念仏」で始まり、関目校長の式辞。平安保護者会賞として今年度活躍した、チア・ダンス部、フェンシング部、卓球部、吹奏楽部、硬式野球部の該当者総勢92名が受賞しました。「校歌」「恩徳讃」と続き、閉式しました。
校長先生のことばからも、新型コロナウィルス感染症に振り回された一年でした。これまで行ってきた普通のことができなくなり、生活のあらゆる場面で変容が生じました。医療体制の崩壊の危惧やあらゆる経済活動に大きな支障が出て、私たちの生活の基盤そのものが脅かされました。感染拡大防止のため入学式の中止、休校措置による6月からのスタート、クラブ活動の対外活動自粛・緩和、休業中の授業の遅れを回復する8月短縮授業(6日間の学校一斉休日)、オンライン授業・学園祭・宗教行事と、いつもと違った学校生活でした。
現在進行中のこの災禍の先行きは予断を許しません。明日からアスリート・プログレスコースは春期休暇。選抜特進・一貫コースは19日まで春期講習スタートです。新型コロナウィルスは、人間への挑戦であると同時に、それを克服するための人間の能力を最大限に発揮させてくれる機会でもあるともいわれています。今、私たちが行っている様々な行動をしっかりと記憶し、みんなで、そして一人ひとりがその能力を存分に発揮してがんばりましょう。そのためにも、健康第一ですからね。

本日の仏参 2021年02月24日(水)11時06分

ファイル 973-1.jpg

みなさんは、物事が上手くいかず、1人で落ち込み、苦しんでいる時がありませんか。自分が感じているその苦しみは本当に自分1人だけで抱えているものなのでしょうか。本日の仏参はそのような辛い時にこそみなさんに気が付いてほしい仏様の存在についてのお話でした。
本日本願寺からお越しいただいた尾上悟さんは以前に布教師の学校に通われていました。そこでは布教師になるために100日間の厳しい指導を受けて、最終日にはテストを受けます。そのテストに合格すれば布教師になれます。しかし、尾上さんの手元に届いた通知には残念ながら「不合格」の文字が記されていました。落ち込んだ尾上さんは知り合いの女性の方に思わず愚痴をこぼしました。そんな時にその女性が重病を患っているご自身の息子さんについてのあるエピソードを尾上さんに話しました。息子さんは入退院を繰り返しながらも、時々小学校に通い、他の児童と同様に学校生活が送れるように頑張りました。ある日彼が学校でテストを受けましたが、残念ながら0点を取ってしまい、ひどく落ち込んでいました。その時母親としてその女性が彼にかけた言葉は「よく頑張ったね。えらかったね。」というものでした。彼女が息子さんのテストの結果ではなく、彼がテストに向けて重ねた努力について触れ、彼はその言葉に涙を流しました。
そんなエピソードを聞いた尾上さんは、一人で辛く落ち込んでいる時でも、周りにはその辛い苦しみと重ねた努力を見てくれている人がいるものであると感じました。同様に、「南無阿弥陀仏」を唱えることで阿弥陀様が近くで自分たちを見ていただいていることも感じました。
一人で苦しんでいるのではなく、誰かに見てもらえていることを感じ、気持ちを和らげてみましょう。

本日の仏参 2021年02月17日(水)09時45分

ファイル 972-1.jpg

本日の仏参は,本願寺布教使の田坂亜紀子さんのお話です。田坂さんが,阿弥陀様のお気持ちを伝える『南無阿弥陀仏』のお言葉を,わかりやすくお話してくださいました。

『南無阿弥陀仏』とは,阿弥陀様のお気持ちを伝える言葉です。このお気持ちは,実際には見えないし触れることもできないものでありわかりにくいものだけど,とても大事なことを伝えているとのこと。これをわかりやすく伝えるために,「ヘレン・ケラー」のお話をしてくださいました。

ヘレン・ケラーは,視覚と聴覚の重複障害者でありながら,世界各地を歴訪し,障害者の教育・福祉の発展に尽くした人物でした。
幼少期は,視覚や聴覚がなかったので味覚や触覚を使い,克服しようと努力をしていたが,自分の思いを伝えることができずに,イライラしたり暴れたりという生活を送っていた。
そんな時,視覚障害をもったサリバン先生と出会い,人生が変わったそうです。それまで知らなかった言葉の意味を理解できたとき,大変嬉しく,人生に明るさを感じたそうです。その後も言葉を覚える訓練をしましたが,なかでも覚えることが難しかった言葉は『LOVE(愛)』だそうです。『愛』とは目に見えないものであり,触ることもできない,匂いもない,味もない,でもとても大事なもの。ヘレン・ケラーは,この『愛』を知ったことで本当の幸せを知ったと言われたそうです。

田坂さんは,このヘレン・ケラーのお話を通じて,「『南無阿弥陀仏』というお言葉も見たり触ったりできないものであるが,言葉を通じて阿弥陀様のお気持ちに出合うことができる。これが大切なことなんですよ。」とやさしく教えてくださいました。

本日の仏参 2021年02月03日(水)17時00分

ファイル 971-1.jpg

本日の仏参は11組担任の角先生でした。

 一年生という時間も残すところあとわずか。次年度の文理選択など、自分自身が「何を学びたいか。」「何をしたいのか。」考える機会が多くありました。これまでは、誰か人に言われる人生を送ってきた人も多くいるでしょう。角先生はそんなみんなに、「自分の中に軸を持って、本当になりたい将来のためにチャレンジしてほしい。」とお話されました。
 新しいことへチャレンジすることには、失敗や挫折、迷いがつきものです。上手くいかない時もあります。そんな時は「人と人との出会いを大切に」して、上手くいっている人や、尊敬出来る人に会いに行ってみるのも良いでしょう。なにより、高校生のみんなには、保護者の皆さん、学校の先生、先輩や友人など、周りに支えてくれる人がたくさんいます。
 角先生は失敗に対して、「失敗は経験や体験が増えるだけ。」と、失敗を前向きに捉えておられるそうです。周りにサポートされる学生のうちにこそ、失敗を恐れず様々なことにチャレンジしましょう。

 最後に角先生がお話された言葉を書かせていただきます。
「人には心に水の入ったコップがある。水がなくなると、誰かから奪おうとしたり、怒りや憎しみが湧き、コップが水で満たされたときに相手にベクトルが向く。水が満たされて、相手にベクトルが向くとき初めて本当になりたいものが見つかるでしょう。」

ライフプラン探究総括 2021年02月02日(火)18時14分

ファイル 970-1.jpg

本日6限のLHRでは、講堂にてライフプラン探究の総括が行われました。
仲間のグループの発表や、優秀なポスターの表彰、大学職員である川畑さんの質問返答、そして河野先生による振り返り…。
量と質、共に盛りだくさんの1時間でした。

一年を通して何度か行われてきたライフプラン探究活動。
自分への理解を深めることはできたでしょうか。
二年生ではさらに将来のことを具体的に考えなくてはいけません。
川畑さんは何度も、将来のためには今の勉強が大切だとおっしゃっていました。
一年ももうすぐ終わりに近づいていますが、入学したときと同じ気持ちで授業を受けることはできていますか?
もし心当たりがあるのなら、今からでも気持ち新たに授業を受けましょう。
まずは後期考査に心を向けるところから!

袖振り合うも多生の縁 2021年01月30日(土)16時05分

ファイル 969-1.jpgファイル 969-2.jpg

 「袖振り合うも多生の縁」という仏教由来のことわざがあります。多生の縁「多生」とは、果てしない過去世から何生にもわたって、ということです。「縁」とは、つながりということです。電車の中で、バスの中で、見知らぬ乗客と、袖がふれあったり肩がふれあったりすることがあります。そんなふうに袖や肩がふれあうだけでも、果てしない過去世、生まれ変わりをくり返してきたいろいろな生の中で、何度もつながりのあった人なのだとということが、「袖振り合うも多生の縁」ということでしょうか。
 地球上には何十億の人々がいますが、そのほとんどの人とすれ違うことさえもありません。まったく縁のないまま、この世から去ってしまう人ばかりです。そう考えると、同じ電車に、バスに乗り、肩と肩がふれあう人は、どんなにか自分とつながりの深い人なのでしょうか。過去世からのつながりがあったからこそ、肩と肩がふれあったのだということになります。
 袖や肩がふれあうだけでも、過去世からの縁があってのことなのですから、友だちになる人、家族となる人、同じ学校で学ぶ人は、よほど深い因縁があってのことなのでしょう。自分と合わないなと思う人がいても、一緒に何かをするということは、ものすごく深い縁があってのことです。だから、相性のよし悪しなどで片づける前に、せっかく深い縁があって出会った人ですから、少し、仲良くなる努力をしてみるといいかもしれません。優しいまなざしや、笑顔で接することに心がけてみる。感謝やいたわりの言葉をかけてみる。お互いの約束は、きちんと守るなど、ちょっとしたことですが、続けてみませんか。

本日の仏参 2021年01月20日(水)17時00分

ファイル 968-1.jpg

本日の仏参は、広島から来られた本願寺布教使の三ヶ本義唯さんのお話です。三ヶ本さんが以前に西日本豪雨災害のボランティアに行かれ、感じられたことをお話しくださいました。

三ヶ本さんは、豪雨災害で家の中に入り込んだ土を外に出す作業を指示されました。ボランティアリーダーからは「土の下は床なので、傷つけないようにほうきを使って掃き出してください。」と言われた一方で、別の人からは「ほうきでは時間がかかるので、シャベルを使ってください。」言われたそうです。
ほうきで土を掃き出すのは大変でなかなか作業は進みません。
シャベルでは床は傷ついてしまいます。

「みなさんはリーダーとシャベルの人とどちらが正しいと思いますか。」
三ヶ本さんはそう問いかけ、次のように締めくくられました。
床を傷つけないように考えたリーダーも、作業を早く進めようと考えたシャベルの人も、どちらも間違っていません。ただ、それぞれが大切にしたいもの=「価値観」が違っただけです。阿弥陀仏は、私たちが考える価値観は絶対のものではないと教えてくれています。時に自分の価値観を手放して、相手の意見を受け入れてみてはどうでしょうか。

私たちは一人ひとり多様な価値観を持っています。友だちとケンカをすることもありますが、自分の価値観ばかりでものを見て、相手を否定し対立するのではなく、お互いを認め合うことが大切だと気づかされるお話でした。

SUT④時間割発表 2021年01月13日(水)15時34分

 今、世の中でどんどんインターネット上のコミュニケーションの比重が重くなっています。空いた時間ができると、ついSNSを見てしまう人も多いでしょう。けれども、そうしたネット社会には、不特定多数の“他人の感情”が氾濫しています。その中には、悪意のあるものや、ネガティブな感情も、どうしても含まれています。するとやはり、自分もそれに影響を受けてしまうのです。また最近は、スマートフォンを触っている時間が長くなり、ますます1日の間に触れる情報量が多くなってきました。一説には、中世に生きた人が一生かけて得ていた情報量を、現代人はわずか1日で得ているともいわれます。いわば私たちは、普通に暮らしているだけで、常に“情報の洪水”の中に身を置いているようなものです。そのような情報社会の中に身を置いていては、知らず知らずのうちに心も疲れていきますから、たまにはそうした雑音を一切、消してみることも重要ではないでしょうか。
 テレビ番組の中でたまたま見かけた山の中は、ネットもまったくつながらないようなところ。滞在中は、スマートフォンを使うことはまったくできません。完全に「情報遮断」となります。もちろん初めは、Wi-Fiもない環境への不安や焦りのようなものがあったようですが、時間が経つにつれ、かえってフェイストゥーフェイスのリアルなコミュニケーションが活発化し、人間関係を深めるいい機会になったようです。もちろん現代の人が、まったく情報を遮断するのはムリでしょうが、それでも「土日のどちらか1日は、スマホの電源を切る」といったことは、一度やってみるのはいかがでしょうか。たとえば、土日のどちらかの何時から何時までと決めて、デトックスしてみてはいかがでしょうか。スマホ依存になっている人は、最初のうちは不安に感じるでしょう。でも、わずかな間、SNSの情報に触れなくても、困ることはないと思います。考えてみてください。以前は、SNSがなくてもまったく大丈夫でしたね。固定電話でもまったく大丈夫でしたね。そのデトックス期間中に、自分の心をリフレッシュさせ、一度リセットさせるのです。やってみれば、意外に気持ちがいいことに気づくでしょう。すべては慣れですから。
 さて、SUT④実施一週間前、時間割の発表となりました。また、行事の関係で明日から5日間の自宅学習日がスタートします。
  14日(木)自宅学習日
  15日(金)報恩講動画配信(13:00~16:00) ※担任「出席」確認(16:00~)
  16日(土)中学入試
  17日(日)中学入試
  18日(月)自宅学習日
  19日(火)・20日(水)平常授業
 21日(木)・22日(金)SUT④
テストには、自分の理解の不十分なところを知ったり、学習方法のまずいところを反省したり、学習の意欲を高めるという目的があります。一夜づけの付け焼き刃では、身についた学力にはなりません。試験が終わったらすべて忘れてしまうようなものではダメです。せっかく与えられた5日間の自宅学習日です。今までのテストの反省を十分生かして、ヌケ・モレがないテスト対策期間として過ごしてください。

本日の仏参 2021年01月13日(水)15時00分

ファイル 967-1.jpg

 本日の仏参は10組担任の山下先生のお話でした。

 山下先生は、今までに約20ヵ国に旅行され、様々なものをご自身の目で直接見て来られました。当時はインターネットが今ほど普及しておらず、海外の情報も少ない中で、言葉が通じない世界に強い関心を持たれたそうです。今回の仏参では、海外旅行を通して経験されたこと、そこで感じたことをお話しされました。

 言葉の通じない異国の地で、メニューがないレストランや移動手段としてのバスの乗車、観光地でのマナーなど様々な場面で困ったことがありましたが、現地の人が優しく教えてくれたそうです。見ず知らずの日本人に優しく接してくれたことから、普段忘れかけている優しさに改めて気づかれたそうです。そこで山下先生は「ありがとう」という感謝の言葉を現地の言語で伝えるように心がけたそうです。

 最後に山下先生自身の考えとして、「いただきます」「ごちそうさまでした」という食前・食後の言葉が示すように、日本の文化は感謝を伝える文化ではないかとお話しされました。日々の生活の中で感謝の言葉を伝えることを大切にと締め括られました。

 私たちの日常を振り返ると、多くの人の支えや応援・励ましがあって成り立っています。改めて今ここに生かされているということを自覚し、その感謝の気持ちを言葉で伝えることを大切にしていきたいですね。